侍JAPAN監督/井端弘和が教える少ない空振り、ファウルで粘るコツとは?【少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」】

教えて井端さん!通算1912安打の打撃

井端弘和選手は、現役時代に通算1912安打もマークしている。身長173センチ73キロとプロとしては小柄な部類で、安打を量産した秘密を聞いた。

少ない空振り、ファウルで粘るコツは?

井端弘和の答え

―― 井端さんは空振りが少ないことに定評がありました。「空振り率1位」(空振り数÷スイング数)のシーズンが現役時代に3度。10球振って、空振りは1度くらいです。

たぶん他人より「球を長く見よう」という意識が強かったのだと思います。極限まで引きつけてスイングしましたから空振りが少なく、ファウルで粘れたのでしょう。一方で「長打を狙えば打てますよ」という技術は身につけていたつもりです。

――日本プロ野球史上、最もコントロールがいい(9イニング平均1・26与四球)上原浩治投手(巨人)が、粘って四球を選ぶ井端選手を苦手にしていました。粘るコツは何ですか?

2ストライクに追い込まれたら、基本的に「相手のウイニングショット(フォークボール)を8割意識しながら、速いストレートがきたときはファウルで逃げよう」という対応になっていました。

さらに、ふだんから何とか1球でも多く投げさせよう、四球を取ろうと、ファウルを打つ練習をしていました。「投球のどこを打ったらどういうファウルになるのだろう」――内角球、外角球、ストレート、変化球。いろんな球をたくさん打ってみました。やはり練習しないと上手くはなれないですから。

【出典】『少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」』 著:井端弘和

【書誌情報】
『少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」』
著:井端弘和

侍JAPANの日本代表監督、井端弘和氏が指導する少年野球の基本的プレー解説書。野球の根幹になる「打つ」「走る」「投げる」「守る」の4つのプレーに関して、初級・中級・上級の難易度別にステップアップできるよう写真とイラストで丁寧に解説します。世界を代表する選手も、日本の部活でプレーする選手も、この4つの基本に関して特別違うことをするわけではありません。確実にプレーを習得しステップアップしていくことで、世界レベルの基本に迫れます。「教えて井端さん」の野球コラムも章ごとに掲載。少年野球をプレーする生徒、指導者にとって、基本を見直したり、知ってるようで知らなかったプレーを見直す、必読の一冊です。

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