林官房長官、大浦湾の埋め立てはきょう10日中に着手と正式表明 辺野古の新基地建設を巡り【動画あり】

大浦湾側で作業する台船=10日午前9時32分ごろ、沖縄県名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沖

 【東京】林芳正官房長官は10日午前の定例記者会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)返還に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、同日中に、軟弱地盤が広がる大浦湾側の埋め立て工事に着手する方針を正式に表明した。「所要の準備が整った」と述べた。

 また、工事着手から完了までの工期の起点を10日とすることも明らかにした。政府側が説明している工期は9年3カ月。

 防衛省沖縄防衛局は9日、大浦湾側の工事に向けて海上での準備作業を始めた。海上ヤードを設置する予定の海域で、海水のにごりが拡散するのを防ぐ「汚濁防止膜」を取り付けた。10日も、大浦湾の埋め立て区域の北側で、海上ヤード設置工事に使う石材を投入する。

 海上ヤードの造成には、基礎捨て石(黒石)約9万立方メートルを投入する。護岸建設に使用する資材で、「ケーソン」と呼ばれるコンクリート製の箱状の構造物の仮置きに使う。

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