チャンスをつかんだはずのブリトー店で問題続出 「ニューヨーク・オールド・アパートメント」本編映像

2024年1月12日より劇場公開される、ニューヨークの片隅で疎外されて生きる母と息子たちの痛切な葛藤と成長を、やさしいまなざしで描いた映画「ニューヨーク・オールド・アパートメント」から、チャンスをつかんだはずのブリトー店で問題が続出するシーンの、本編映像が公開された。

母ラファエラの恋人エドワルドの提案で開店した「ママ・ブリトー」。ポールとティトの双子の兄弟が配達員の仕事を終えて自宅に帰ると、煙で視界がかすむ部屋でエドワルドが注文の電話を受けているが、価格が高すぎると断られる。キッチンではラファエラがブリトーを作っているが、皿には焦げたブリトーが並び、充満した煙によって火災報知器が鳴り響く。そんな状況下で、何の根拠もなく「僕たちが売るのは『メキシカン・ドリーム』だ!ただのブリトーじゃない、これは明るい未来への希望だ」と、夢見がちに大風呂敷を広げるエドワルドに兄弟はあきれた姿を見せるのだった。

「ニューヨーク・オールド・アパートメント」は、アメリカン・ドリームを夢見る母と年頃のピュアな息子たちという、“大都会の弱者”である貧しい移民家族に訪れた悲劇を描いた作品。安定した生活を夢見て祖国ペルーを捨て、ニューヨークで不法移民として暮らすデュラン一家。母ラファエラはウェイトレスをしながら二人の息子を女手一つで育て、息子たちも配達員として家計を支えるギリギリの毎日。街から疎外された自分を”透明人間”と憂う2人の息子はある日、謎を秘めた美しい女性クリスティンと出会い、恋に落ちる。一方、母ラファエラも白人男性からの耳触りのいい話に誘われ、飲食店を開業する。

監督を務めるのは、短編「ボン・ボヤージュ」が第89回アカデミー賞の短編映画賞ノミネートを果たしたマーク・ウィルソン。長編デビュー作となる本作がで、アメリカが抱える移民問題を背景に、親子の絆の物語をリアルに描きだした。実際に双子のアドリアーノ・デュランドとマルセル・デュランドが映画初出演。反骨精神を持つ移民の母ラファラを、「悲しみのミルク」などのマガリ・ソリエルが演じる。タラ・サラー、サイモン・ケザーらが脇を支える。

【作品情報】
ニューヨーク・オールド・アパートメント
2024年1月12日(金)、新宿シネマカリテほか全国公開
配給:百道浜ピクチャーズ
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