【2024年】ホンダ 新型フィットの内装や燃費、価格などを解説

ホンダ 新型フィットは、2020年に発売されたコンパクトカーです。広い室内空間や使い勝手の良さ、高い燃費性能が魅力のクルマです。そんな新型フィットの内装や燃費、価格などをカーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが解説します。

新型フィットのおすすめポイント

・スポーティなRSやSUV風のクロスターなど、さまざまなグレードが用意されている

・機能や装備を充実させながら価格を抑えた

新型フィットのレビュー・評価

ホンダ 新型フィットは、コンパクトカーの定番車種です。初代は2001年に発売され、現行型は2020年に登場した4代目です。

グレードは、シンプルな「ベーシック」、お買い得な「ホーム」、スポーティな「RS」、上質な「リュクス」、SUV風の「クロスター」の5種類を用意しており、さまざまなニーズに対応しています。価格は、機能や装備の割にリーズナブルに設定されています。

ボディサイズは、SUV風の「クロスター」とスポーティな「RS」を除くと、全長4000mm以下。全高は、「クロスター」以外は1550mm以下なので、都心にある高さ制限の厳しい立体駐車場も入庫可能です。5ナンバー車でありながら室内空間も広々しています。

パワーユニットは、直列4気筒1.5Lのノーマルエンジンと、同じエンジンを使ったハイブリッドのe:HEVの2種類があります。e:HEVは、エンジンで発電した電力をモーターで走行する仕組みで、燃費性能に優れています。

高速道路を走行するなど、負荷の少ない状況では、エンジンで駆動させることで、燃費を向上させます。

5段階採点の解説

外観(エクステリア)

シンプルなフロントマスクは好みが分かれますが、表情は穏やかで、周囲の人やクルマに威圧感を与えません。殺伐とした時代に求められるデザインです。

内装(インテリア)

インパネ周辺はシンプルなデザインで、運転席から必要な情報がわかりやすく、操作もしやすいです。前後席の頭上と足元の空間が広いので、大人4人が快適に過ごすことができます。

走行性能

新型フィット ハイブリッドのe:HEVは、エンジンを使わずモーターだけで走行できるので、加速が滑らかです。スポーティな走りには向いていませんが、後輪の接地性が高く、安定性も良いです。

運転のしやすさ

サイドウィンドウの下端を低く抑えた水平基調のボディは、前後左右ともに視界が広く、見やすいです。また、売れ筋の「ホーム」は最小回転半径も4.9mと小さいので、狭い道でもスムーズに曲がることができます。

乗り心地

低速域では少し硬く感じますが、コンパクトカーのなかでは乗り心地がよいほうです。「クロスター」は、タイヤの空気圧が低めに設定されているため、乗り心地が柔らかくなっています。

価格の割安度

お買い得な「ホーム」の価格は、ノーマルエンジンが189万4200円、e:HEVは225万600円です。広い居住空間や使い勝手の良い荷室を備えて、お買い得なモデルと言えます。

総合評価の解説

総合評価の5段階採点:4点

新型フィットは売れ筋グレードの全長が4000mm以下、全高も立体駐車場を使いやすい1550mm以下に収まりながらも、このサイズのコンパクトカーでは車内空間が最も広いのが特徴です。後席の足元空間は、SUVのトヨタ 新型ハリアーとほぼ同じです。

また、燃料タンクを前席の下に搭載しているので、後席を畳むと大容量の荷室になります。さらに、後席の座面を持ち上げると、後席のドアから車内の中央に背の高い荷物も積むことができます。

ハイブリッドのe:HEVは、基本的にはエンジンが発電機を作動させてモーターで走行しますが、高速巡航時にはエンジンが直接駆動して燃費を向上させます。

内外装のデザインは、2本スポークのステアリングホイールなど、ユーザーによっては質感に不満を感じる場合があります。走行性能と乗り心地のバランスはおおむね良いですが、時速40km以下では、やや粗さを感じる場合があります。

新型フィットの基本スペック・価格表

ガソリンモデルのスペック

e:HEV(ハイブリッドモデル)のスペック

新型フィットのボディサイズ

グレードごとに全長、全幅、全高のサイズが異なります。

新型フィットの燃費

ガソリンモデルの燃費

e:HEVの燃費

新型フィットのe:HEV ホームグレードのWLTCモード燃費は、29km/Lです。1.5Lノーマルエンジンのホームは、18.5km/Lです。コンパクトカーとしては、良好な燃費性能と言えます。

新型フィットの発売日と納期の目安

2023年12月時点で新型フィットの納期を販売店に尋ねたところ「2〜6か月」でした。「納期はパワーユニットやグレードによって異なる場合があります」とのことなので注意しましょう。

現行型の新型フィットは2020年に発売されたため、しばらくはフルモデルチェンジは行われません。特別仕様車の追加などは考えられます。

最近の売れ行き&人気度

新型フィットは2020年に登場しましたが、販売台数は2016年に登場したコンパクトミニバンのホンダ 新型フリードよりも少なくなっています。同じ価格帯に、日本の最多販売車種であるホンダ 新型N-BOXが存在するため、ユーザーを奪われたことも原因と考えられます。

新型フィットの売れ行きは低迷していますが、商品力は高いため、コンパクトカーを検討している人にはおすすめです。

新型フィットのリセールバリュー

リセールバリューの5段階採点:3点

新型フィットのようなコンパクトカーは、中古車市場にたくさん流通しているため、高値で売却するのが難しいです。しかし、新型フィットは2020年に発売されたばかりの比較的新しいモデルなので、平均的な売却額は維持されています。

つまり、新型フィットは他のコンパクトカーと比べて、売却時に不利になることはありません。

新型フィットのおすすめグレード

e:HEVホーム

おすすめグレード:e:HEVホーム(225万600円/2WD)

新型フィットの買い得なグレードは、ハイブリッドシステムを搭載した「e:HEVホーム」です。価格は225万600円で、ノーマルエンジンの「ホーム」(189万4200円)と比べて35万6400円高くなりますが、燃費性能に優れているため、長距離を走ることが多い場合はお得です。

ただし、年間走行距離が5000km以下の場合は、e:HEVを選んでも燃費のメリットが薄いため、ノーマルエンジンの「ホーム」でも十分です。ノーマルエンジンの「ホーム」は、エンジンの排気量が1.5Lと余裕があり、動力性能も十分です。

また、価格もe:HEVより安いため、予算が限られている場合にもおすすめです。

後方の並走車両を検知して警報を発するブラインドスポットインフォメーションをオプション装着すると、安全性をさらに高められます。

新型フィットのライバル比較

新型フィットのライバル車は、5ナンバーサイズのコンパクトカーです。ハイブリッドモデルでは、日産 新型ノート Xグレード(229万9000円)とトヨタ 新型アクア Gグレード(223万円)がライバルです。

新型ノート, 新型アクア
新型ノート, 新型アクア

新型フィットは、これらのライバル車と比べて車内が広く、荷室の使い勝手も優れています。また、視界も良好です。ただし、質感やデザインは、人によって好みが分かれる場合があります。

ノーマルエンジンモデルでは、トヨタ 新型ヤリス1.3G(179万9000円)がライバルです。新型フィットは、新型ヤリスと比べて内装の質感、後席の居住性、荷室の広さと使い勝手、乗り心地、動力性能などにおいて優れています。コンパクトカーの中でも商品力が高いのは新型フィットでしょう。

新型フィットのカラーバリエーション

プレミアムサンライトホワイト・パール

ベーシック

ホーム

ホーム ブラックスタイル

RS

クロスター

リュクス

新型フィットを販売店で試乗するときのポイント

ノーマルエンジンの場合は、登り坂でエンジンノイズが大きくならないか、試乗して確認しておくと安心です。また、縦列駐車など、日常的に行う運転操作を実際に行ってみて、視界や運転のしやすさを確かめましょう。

さらに、新型フィットはほかのコンパクトカーとは異なるシートアレンジを備えています。そのため、シートアレンジの使い勝手もチェックしておきましょう。

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【筆者:渡辺 陽一郎】

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