2次避難、1万人分確保へ 政府、災害関連死を防止

石川県七尾市内の避難所で、炊き出しのうどんを受け取る人=10日午後

 能登半島地震の被災者の避難先として旅館やホテルを活用する「2次避難」を巡り、政府が週内に石川、富山、福井、新潟の4県で、計1万人分を確保できる見通しになったことが分かった。関係者が10日明らかにした。石川県で最大震度7を観測した地震は発生から10日目。政府と県は避難所の厳しい環境を踏まえ、災害関連死を防止する観点から、円滑な2次避難の実施に向けた調整を加速させる。

 10日の県発表では、午後2時時点の死者は、災害関連死とした8人を含めて206人となった。県内398カ所の避難所に2万5770人が滞在しており、被災状況は抜本的には改善していない。

 県は2次避難が徐々に進み、県内の旅館やホテルなど7カ所に計182人が移ったとしている。今後、被災者への呼びかけを本格化させる方針だ。

 県は2次避難の準備と同時に、前段階として被災地からの一時的な避難も図る。輪島市では10日、避難者がバスで、県が管理する金沢市の「いしかわ総合スポーツセンター」に向かった。県によると、センターには84人が滞在している。

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