J1王者ヴィッセル、連覇へ始動 吉田監督「競争と共存」掲げ 新戦力のMF井手口、定位置争いを歓迎

新体制が始動し、ランニングをする神戸の選手たち(いずれも撮影・坂部計介)

 J1王者の神戸は10日、神戸市西区のいぶきの森球技場で2024年シーズンに向けて始動した。続投する吉田監督は「全てのタイトルを取る目標はあるが、日々のトレーニングと試合の積み重ねの結果」と、リーグ初優勝に導いた昨季と同じ言葉を繰り返した。

 初練習にはDFトゥーレルら一部選手が不在だったが、イレブンは走り込みのほか、ワンツーやスルーパスを交えたパス回しなど快調にメニューを消化。指揮官は「いぶきにいる間はしっかりとコンディションを整える。戦術のミーティングはキャンプから」と、19日から始まる沖縄キャンプの構想にも触れた。

 昨季の神戸は「競争と共存」をテーマに掲げ、リーグ初タイトルを勝ち取った。今オフは得点王の大迫ら優勝に貢献した主力がほぼ残留し、各ポジションに即戦力も補強。吉田監督は「今シーズンもお互いを高め合う競争、共存がすごく大事になる」と強調した。

 新戦力で、元日本代表MFの井手口も定位置争いを歓迎した。「レベルの高い選手たちがいる。そこに入って少しでも成長したい気持ちがあった」と移籍理由とともに決意を口にした。(有島弘記)

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