「選手たちが自信を持っている」久保、三笘、冨安らが不在でもトレーニングマッチで快勝…森保一監督がアジアカップへ意気込み「一戦一戦戦いながら成長していく」

前回大会のリベンジを果たしたい森保一監督[写真:©超ワールドサッカー]

12日に開幕するアジアカップに向けて調整中の日本代表。森保一監督が、テストマッチを終えて報道陣の取材に応じた。

2011年大会以来、3大会ぶりの優勝を目指す日本。現在9連勝と勢いに乗る中で、アジアの覇権を取り戻しに挑むこととなる。

開催地のカタールでトレーニングキャンプを行っている日本。9日には非公開ながら、ヨルダン代表とのトレーニングマッチが行われ、6-1で勝利を収めていた。

森保監督はトレーニングマッチについて「45分を2本で通常通りです。前半のウォームアップしているときにメンバーが予想がつくところはあると思いますが、後半は総替えでした。GK以外はトレーニングパートナーもプレーしてもらってということです」と明言こそしなかったが、内容を伝え、一部選手については状態も説明している。

「(ボランチは)守田(英正)と佐野(海舟)を使って、遠藤(航)はプレーしていないです」

「ケガ人の久保(建英)はプレーしていない、三笘(薫)プレーしていない、冨安(健洋)プレーしていないといえば、全員ハマると思います」

ケガを抱えた中で合流している久保建英(レアル・ソシエダ)、三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)、冨安健洋(アーセナル)は別メニュー調整中。タイ代表戦から合流している堂安律(フライブルク)や上田綺世(フェイエノールト)もプレーせず、ウォーミングアップにいた遠藤航(リバプール)も出番はなかったようだ。

選手も多く入れ替え、起用できなかった選手もいたが、それでも6ゴールを奪っての勝利。森保監督は一定の手応えを感じたようだ。

「チームとしてやるべきコンセプトの部分では攻撃も守備も確認しながらやったところがありますし、前後半総替えで戦った中、それぞれ前半と後半の2グループで45分を勝っていこうと選手たちは勝利にこだわりながら、我々がやること、個々がやることを確認しながらプレーしてくれました。そういう部分では良かったと思います」

「得点も6-1ということで、選手たちがゴールに向かってプレーするという部分、良い守備から良い攻撃という部分を出してくれましたし、前向きにアグレッシブにプレーしてくれたことが良かったと思います」

「失点を1して、相手の鋭いカウンターに何度か決定的なピンチを作られているので、そういうところは改善しなければいけないと思います。特にこれからアジアカップをこれから戦うに当たって守備を固めてきて、1発のカウンターで試合を決めにくるという戦い方に相手もこだわってくると思うので、攻撃が中途半端になったり、リスク管理のバランスが取れなかったり、相手にチャンスを与える場面もあったので、しっかり修正してアジアカップに向かいたいと思います」

また、主軸が不在であっても、チームとしては自信を持てて戦えていると語る森保監督。一方で、復帰を待ち望むものの、無理をさせてまで早期復帰を求めることはしないという。

「誰が出ても勝つというところと、誰が出てもチームの機能性を落とさないという部分は、選手たちも誰かがいなければいけないということに頼ることなく、出た選手が結果を出そうということに自信を持ってやってくれていますし、より野心を持ってプレーしてくれていると思います」

「トミであったり、カオルであったり、タケであったりはチームの中で中心で、これまでも存在感を見せてくれて貴重な戦力ではありますが、誰かが欠けた時には必ず良い選手が出て、チームを落とさず勝っていくということはチーム全体でこれまでも準備して戦ってきたので、選手たちが自信を持って戦ってくれると思います」

「焦ることはないですが、慎重にといってもできるものを止めたりということはなく、焦らずに回復させるということ。早ければ良いですし、遅くなっても仕方ない、人の身体のことなので、そこは焦らずに最短でプレーできるように復帰してもらえればと考えています」

森保監督にとっては、2019年の前回大会に続いて2度目のアジアカップ。前回は決勝まで進んだものの、カタール代表に敗れて準優勝となった。グループステージから難しい戦いの連続となり、苦しんでいた中で、4年が経った今大会について語った。

「これまでの2023年の我々の戦ってきた結果、2024年のタイ戦、今日の結果を見れば、より相手を圧倒して勝つということが期待されると思います。もちろん高い目標を掲げている中でアジアカップを勝っていこうということで、勝って当たり前のように内容も濃くして勝っていくことを目指していかないといけないと思います」

「それとは違った部分では、そう簡単に勝たせてくれる相手ではないということは公式戦では起こり得ると思いますので、難しい戦いの中でも勝っていくというタフさ粘り強さを持って戦うこと、我々がより相手を上回って勝っていくことの両輪をしっかり考えながら戦っていきたいと思います」

「いずれにしても今がチーム状態のMAXではないということ、常に一戦一戦戦いながら成長していく、目の前の一戦にしっかり勝っていくこと、高い目標を掲げて、アジアカップの優勝とその先に続けることを考えて戦えればと思います」

日本の初戦は14日(日)。元日本代表監督のフィリップ・トルシエ監督率いるベトナム代表との一戦でスタートする。

日本代表 6-1 ヨルダン代表

12分:1-0 板倉滉
17分:2-0 中村敬斗
29分:3-0 オウンゴール
43分:4-0 南野拓実
71分:5-0 浅野拓磨[PK]
81分:6-0 前田大然
88分:6-1 失点

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