中国・モルディブ、関係格上げ 首脳会談でインドけん制

モルディブのムイズ大統領(左から2人目)と写真に納まる中国の習近平国家主席(右から2人目)ら=10日、北京の人民大会堂(新華社=共同)

 【北京共同】中国の習近平国家主席とインド洋の島国モルディブのムイズ大統領は10日、北京で会談し、両国関係を「全面戦略パートナーシップ関係に格上げする」と表明した。国営中央テレビが報じた。インド洋進出の動きを強める中国はモルディブと連携を強化し、国境問題で対立するインドをけん制する狙い。

 会談で習氏は、モルディブと共に中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の「質の高い共同建設を推進したい」と強調。ムイズ氏は「新たな協力の道を切り開くことを期待する」と語った。両国はインフラ整備やデジタル経済での協力をうたう成果文書を交わした。

 ムイズ氏は対中関係強化でインド依存の低減を図る方針。

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