高杉晋作の書状、本物だった! 「開運!なんでも鑑定団」で鑑定 まさか... 15万円が2千万円に 小山の石崎さん所有

石崎さん所有の高杉晋作の書状

 昨年12月に放送されたテレビ東京系の鑑定番組「開運!なんでも鑑定団」で、栃木県小山市粟宮の広告デザイナー石崎隆志(いしざきたかし)さん(56)が所有する幕末の長州藩志士高杉晋作(たかすぎしんさく)の書状が本物と鑑定され、2千万円の鑑定額がついた。4月の小山市立博物館企画展での展示も決まった。石崎さんは「予想以上の高額だったが、売却はせず長く持って大切にしたい」と話している。

 石崎さんは歴史好きが高じ、20年ほど前からオークションで骨董(こっとう)品を集めている。高杉の書状は2014年に京都の骨董店主催のオークションに出品された。最低入札価格は15万円だったが、「ダメ元のつもりで」と15万100円で入札したところ落札できたという。

 書状は縦約20センチ、横約27センチ。知人宛てで「帰宅するところ重箱を配られました。少々お分けしますので、御晩菜として食卓の端にお加えください」などと書かれている。

 「日常の話なので、かえって偽物が作られる可能性は低いのでは」という思いはあったが、収録スタジオで結果発表を待つ間は緊張したという。「鑑定額が発表された瞬間は『まさか』という感じで、正直よく覚えていない」と振り返る。

 番組で専門家からは、高杉の書状は分かっているだけで200点ほどが残っているが、いずれも博物館などの所蔵で一般に出回っている物はほとんどないと紹介された。

 現在は自宅よりも保管環境が良い同博物館に寄託。4月の市制70周年記念企画展「市立博物館 秘蔵コレクション展(仮題)」で公開される。石崎さんは「貴重な史料だと思うので、多くの人に見てもらえれば」と期待する。

石崎隆志さん

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