中国スキャンダル、賄賂6000万円。リー・ティエが生々しい告白、代表監督就任のため会長と事務局長へ

中国国営テレビによる、同国スポーツ『腐敗』のドキュメンタリー番組で。

中国サッカー界を驚かせたスキャンダルの舞台裏が、より明らかになった。2019年から2021年まで中国代表を率いたリー・ティエ(李鉄)前監督が収賄や贈賄の容疑で起訴された事件で、同氏は代表監督就任のため、中国サッカー協会の会長と権限を持っていた事務局長に計300万元(約6090万円)を賄賂として提供したと告白した。

中国メディアによると、中国国営中央テレビ(CCTV)の中国スポーツ界の”腐敗”をテーマにしたドキュメンタリー番組に、リー・ティエ氏が出演してインタビューに答えている。すると約1年ぶりに公の場に出たリー・ティエ氏は、2019年に代表監督に就くため、中国サッカー協会のチェン・シーユエン(陳戌源)会長に200万元(約4060万円)、大きな発言権を持つリウ・イー(劉奕)事務局長に100万元(約2030万円)と、計300万元を渡したと明かしたのだ。

リー・ティエとその元会長や事務局長らは2022年11月、いずれも「重大な規律違反」が発覚し調査を受ける事態に。そして2023年8月、いずれも湖北省検察庁により収賄や贈賄の罪で起訴されていた。今回その生々しい舞台裏が、明らかにされている。中国サッカー界では「八百長疑惑」で、選手の逮捕者も出るなど、汚職のイメージがなかなか抜け切れずにいる。

2021年9月のカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選では、日本代表がリー・ティエ監督率いる中国代表と対戦。森保一監督率いる日本が1-0で勝利を収めた。

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その試合後、リー監督は「中国代表の監督は中国人であるべき。なぜなら中国人だからこそ、さらに上手くできる希望を持てるから」と発言し、中国のサッカーファンの間でも不信感が強まった。そのあと、最終予選突破がほぼ不可能になった時点で、同氏は解任されている。

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