1.17の犠牲者悼む「生」16日に点灯 宝塚・武庫川の石積みオブジェ 午後5時46分黙とう

昨年ライトアップされた武庫川中州の「生」のオブジェ=2023年1月、宝塚市内

 阪神・淡路大震災の犠牲者を悼み、市民らが兵庫県宝塚市の武庫川中州に石を積み上げた「生(せい)」の字のオブジェが16日午後5~8時、ライトアップされる。市内の犠牲者119人と同数の懐中電灯でともし、鎮魂の思いを込めて手を合わせる。

 オブジェは縦20メートル、横10メートル。震災から10年後の2005年1月、同市の現代美術家、大野良平さん(64)が制作した。川の増水で流失するたびに大野さんらが石積み作業のボランティアを募って修復しており、昨年12月に13代目を完成させた。大野さんが代表を務める市民団体「記憶の中の『生』再現プロジェクト」が毎年、「1.17」に向けた祈りの場としている。

 武庫川の宝塚大橋南詰西側(同市南口2)でセレモニーがあり、震災発生時刻12時間前の午後5時46分に黙とう。元タカラジェンヌの絵莉千晶さんが「アメイジング・グレイス」を披露し、美しい歌声を響かせる。

 参加無料。大野さんTEL080.1437.3811 (西尾和高)

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