手作りお化け屋敷で思い出作って 上山明新館高生、空き家を活用

お化け屋敷に設置する小道具を作る生徒たち=上山市・上山明新館高

 上山市のJRかみのやま温泉駅前に手作りのお化け屋敷が20日午後1時に2時間半だけ“オープン”する。企画したのは空き家の利活用と地域活性化に取り組む上山明新館高の情報経営科の3年生9人。「子どもたちに新年早々、『上山って面白い』という思い出を作ってほしい」と考えた。進学や就職で同市を離れても「将来的に戻るきっかけに」との願いも込めながら、準備を進めている。

 9人は課題研究の授業で、人口減少対策や地元の活力創出のために市内の空き家でできることを話し合ってきた。結果、NPO法人かみのやまランドバンク(渡辺秀賢理事長)の協力を受け、同駅前の旧風月堂で「新春おばけやしき」を実施することにした。

 昨年11月初旬から本格的に準備を開始。建物を下見してイメージを膨らませたり、段ボールや画用紙で墓石や灯籠などを製作したりしてきた。先月22日には市内4小学校に告知のポスターを配った。

 当日は天井からつるした新聞紙を壁にして迷路を設置する予定。3カ所にある「お札」を集め、そこに書かれたヒントを頼りに脱出する―というルールで、さまざまな仕掛けを用意する。プロジェクトリーダーの後藤蒼波(あおば)さん(18)は「『面白かった』でも『怖かった』でも何でもいい。お化け屋敷が子どもたちの思い出に残り、地域活性化に興味を持つようになればうれしい」と話した。

 新春おばけやしきの入場は無料。

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