「文化と知」拠点検討委員会 3施設の機能など説明

 栃木県の美術館と図書館、文書館の3つの施設を一体的に整備するための検討委員会の3回目の会合が、1月10日に栃木県庁で開かれました。「デジタル」や「共生社会」の考え方も考慮し、次回中間案をとりまとめます。

 有識者でつくるこの会議は、宇都宮市中戸祭の栃木県体育館の跡地に美術館など、栃木の文化と知の拠点となる3つの施設を一体整備する方針などについて話し合うものです。

 1月10日は施設の「機能と役割」について考え方が示され、美術館についてはデジタル技術なども活用し、誰でも・いつでも・どこからでも文化芸術活動に参加できる仕組みをつくることなどが説明されました。

 また、3つの施設が連携することで利用者が収蔵されている資料を横断的に検索できるシステムをつくったり、レストランなど憩いの場を共有したりできるとしています。

 委員からは観光や地域振興にもつながるとして「2023年栃木県を訪れた外国人旅行者の数は過去最高とのことだが、『観光』のためには魅力ある拠点が必要」、「能登半島地震などを考えると災害時の拠点としての使い方もできる」といった意見が寄せられました。

 一方、栃木県内で文書館がある自治体は小山市と芳賀町の2つだけで「多くの人が利用するわけではない資料も価値があることを理解してほしい」などの声もありました。

 次の会合は3月18日に開かれます。

© 株式会社とちぎテレビ