藤波清斗が2023年限りでニッサン/ニスモとの契約を終える。2024年からは新たな挑戦を目指す

 2024年シーズンのスーパーGTに向け、GT500クラスをはじめGT300クラスでも体制発表が各チームから行われているが、ドライバーについても動きが出はじめている。そんななか、2020年、2022年にGT300クラスのチャンピオンを獲得していた藤波清斗が、2023年限りでニッサン/ニスモとの契約を終えると明かした。

 藤波は2012〜13年にフォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)に参戦、スーパー耐久への挑戦を経て2017年にGT300デビューを果たした。2019年にはJLOCに加わりスーパーGTでの初優勝を飾ると、2020年にはKONDO RACINGに加入。この年は2勝を飾り初めてのチャンピオンを獲得し、2021年はランキング2位、2022年にふたたびチャンピオンと、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラとのコンビでGT300最強の存在となっていた。

 2023年はそのスピードを買われ、オフシーズンにはGT500のテストを行ったという噂もあったが、この年はスーパーGTでのシートを失ってしまい、ニッサン/ニスモのリザーブドライバーというかたちでシリーズに帯同した。

 そんな藤波はそのスピード、経験ともに多くのスーパーGT参戦チームにとって魅力的な存在だが、2024年に向けて、藤波はこれまでFCJ時代、GT300参戦時と長い関係にあったニッサン/ニスモとの契約を終えることになったという。

 藤波はオートスポーツwebの取材に対し「2023年をもって、ニッサン/ニスモとの契約を終えることになりました。2024年以降は心機一転、新たな挑戦をしていこうと思っています」と語った。

「FCJ時代からずっと育てていただきましたし、スーパーGTでの二度のチャンピオン、スーパー耐久での二度のチャンピオンと、たくさんの勝利をGT-Rとともに飾ることができました。ニッサン/ニスモの皆さんには感謝をお伝えしたいです」

 なお、藤波については2023年初頭に後輩への指導のなかでトラブルがあり、藤波自身もSNS上でトラブルが起きたことを謝罪している。この件については告訴があったとのことだが、記録によればすでに不起訴になっている。とはいえ藤波は「いろいろな方々にご迷惑をおかけしてしまったことは深く反省しています。今後はもっと慎重に行動していきたいと思っています」と語っている。

 2024年からは新たな環境での挑戦となる藤波。そのキャラクター、実力とも疑う余地もないだけに、2024年に向けたスーパーGTのシート争いのなかでも注目となりそうだ。

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