南紀白浜空港の愛称は… 1645件の応募案から検討し決定、和歌山県

「熊野白浜リゾート空港」に愛称が決まった南紀白浜空港(和歌山県白浜町で)

 和歌山県の岸本周平知事は10日、白浜町の南紀白浜空港の愛称を「熊野白浜リゾート空港」(英語表記=Kumano―Shirahama Resort Airport)に決定したと発表した。全国から寄せられた1645件の案から検討。国内外にアピールし、空港の国際的な知名度向上を目指す。

 県は、国際チャーター便の誘致を目指していることや、「紀伊山地の霊場と参詣道」が7月に世界遺産登録20周年を迎えることから、国際的な知名度向上を狙い、世界遺産がイメージできる愛称を付けることにした。昨年10月中旬から1カ月間公募。北海道から沖縄県までの全国から応募があった。

 このうち最も多かったのが「熊野」を含んだ案で787件、2番目は「白浜」を含んだ案で508件あった。「熊野」は世界遺産をイメージでき、国際的に著名であること、「白浜」は正式名称と共通の地名であることから採用。「リゾート」を含んだ案は14件だったが、県が昨年から使用している観光キャッチフレーズ「聖地リゾート!和歌山」で使用していることや、片仮名で柔らかい印象にするために取り入れたという。

 県は、空港の利用促進や情報発信に詳しい大学教授やコピーライター、空港会社関係者に愛称の決め方について意見を聞いた上で、県や地元市町村、日本航空、空港を運営する南紀白浜エアポートなどでつくる「南紀白浜空港利用促進実行委員会」で案を選定。県が最終決定した。

 今後、地図や道路標識、空港の看板などを更新していき、夏ごろに「お披露目式」を予定。世界遺産登録20周年を迎える7月ごろから本格的に活用するという。

 岸本知事は「南紀白浜空港は、和歌山の観光の鍵になる。愛称を利用し、世界遺産登録20周年と合わせて盛り上げたい。インバウンド(訪日客)を特に誘客したいので、しっかりと宣伝していく」と話した。

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