横須賀市教委・走水小を馬堀小、田浦小を長浦小に統合へ 反対意見も「苦渋の決断」、学校名はどうなる

教育委員会会議で統合議案に賛成の挙手をする教育委員=11日、横須賀市役所

 神奈川県の横須賀市立小中学校の適正配置を巡り、市教育委員会は11日、走水小(同市走水)を馬堀小(同市馬堀町)へ、田浦小(同市田浦町)を長浦小(同市安針台)へ統合することを正式に決定した。統合時期は2025年4月で、今後、統合後の学校名の検討や安全な通学環境の整備などを進める。

 同日開かれた教育委員会会議で、新倉聡教育長を含む教育委員5人全員が統合議案に賛成した。新倉教育長は「苦渋の決断をせざるを得ない。具体のロードマップを作り、地元の皆さまに誠意を持って対応していきたい」と述べた。

 同会議に先立ち教育委員と上地克明市長による総合教育会議も開かれた。委員は統合反対の声が数多くあることに一定の理解を示しつつも、「個別の学びと、ある程度の集団の学びの確保が大切。小規模化の課題への対応が必要」「子どもの不安を解消する対策を講じた上で、適正規模での教育を推進すべきだ」などとの意見が出て、統合はやむを得ないとした。上地市長は「長い間、地域に根付き、コミュニティーの核となってきた学校の統廃合は苦渋の決断。通学支援策を実施し、子どもの安全確保に万全を期したい」と述べた。  

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