【愛知杯/全頭診断】ミッキーゴージャスの相手探しか 穴妙味は「3.1.0.0」条件期待の想定6人気以下

Getty Images

今週は小倉競馬場で、第61回愛知杯(GIII、芝2000m)が行われる。牝馬限定のハンデ戦ということで、波乱要素の強いレース。機動力が問われる小倉競馬場への対応力もカギとなる。

ここでは馬券検討のヒントとして、出走馬14頭の全頭診断を行う。

◆【日経新春杯/WIN5予想】サトノグランツは“消し” 京成杯は想定2桁人気の穴馬で高配当狙い

■愛知杯2024 出走予定馬全頭診断

・アレグロモデラート

3勝クラスでも掲示板外の前走だが、4角3番手以内時の成績は【3.1.0.0】。開幕週の馬場ですんなり先行できた際の粘り込みには警戒したい。

・ウインピクシス

2000→1600mへの距離短縮ローテで臨んだ前走。16着は負けすぎだが、マイルの流れはこの馬にとって不向きだったのだろう。直線非急坂コースの右回りでは【3.1.0.2】。そのなかには昨年1月の小倉芝勝利も含まれており、変わり身の可能性は十分だ。

・エニシノウタ

昨年2度使われたこの舞台はいずれも掲示板外。厳しい。

・エリカヴィータ

1年半以上にわたって馬券内から遠ざかる現状。上位進出への壁は高いものとなりそうだ。

・グランスラムアスク

全4勝を左回りで挙げるサウスポー。ひと叩きされたあとの左回り替わりが狙い目か。

・コスタボニータ

デビューから一貫して芝1600-1800mを使われている馬。今回は初の2000mとなるが、距離以上に牡馬相手に好走の前走内容を評価すべきだろう。叩き3戦目の成績【0.0.0.2】は気がかりも、何らかの印は必要か。

・セントカメリア

全4勝を芝2000mで挙げる距離巧者。タフな馬場コンディション向きの印象から中京など急坂適性が高い点は気がかりも、距離適性の面からノーマークにはできない。

・タガノパッション

初ダートの前走は6着。オークス4着の実績が示すように、芝のほうが合っているのだろう。とはいえ距離は1800mがベストな印象。一変を望むのは酷に映る。

・テリオスマナ

芝2000mでの馬券内は2分以上を要する決着時に限定。開幕週の小倉芝を考えると今回は適性外と言わざるを得ない。

・フラーズダルム

夏競馬からコンスタントに使われており、新潟→中山→小倉と遠征を続ける厳しい臨戦過程。コンディション面の不安は否めない。

・ミスフィガロ

テンにいけない脚質がネックとなっている馬。それでも叩き2戦目の成績【0.0.4.2】と3着に突っ込んでくるケースが多く、持ち時計もまずまず。3着のゾーンでケアしたい。

・ミッキーゴージャス

この馬で注目したいのは前走。牡馬相手の3勝クラスを制した一戦だが、当時の2-5着馬の次走成績は【1.2.1.0】。ハイレベルレースだったことがうかがえる。昨年冬に小倉芝2000mの勝利実績があり、芝2000mの持ち時計も1分58秒台。川田将雅が裏開催の小倉に参戦する点も強い勝負気配の表れと言えそうだ。

・ルージュスティリア

馬券内に入った5戦はいずれも直線の長いコース。初の小回りコースとなった前走は9着に敗れており、距離適性も含めて強調材料は乏しい。

・ローゼライト

稍重の成績【2.0.3.2】に対し、良馬場では【2.0.2.13】。時計のかかる馬場適性は高いが、高速馬場に対する脆さが見え隠れしている印象だ。開幕週の小倉芝では割り引きたい。

◆「ルメールより断然、ウマい」 単回収値100超の“ベタ買い”ジョッキーは誰だ?

◆【日経新春杯/前走ローテ】サトノグランツに「3.0.1.2」の好条件 馬券内率“4割超”にハマる穴馬にも警戒

UMAJIN.netより一部編集・転載(2024年1月11日 18:00公開の記事

著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

© 株式会社Neo Sports