プロ野球・新球団ハヤテ223合同練習始まる地元の期待が高まる中課題も… 静岡市清水区

ついに本格始動です。

プロ野球・新球団ハヤテ223の合同練習が、ホーム球場の静岡市・清水庵原球場で始まりました。

赤堀元之監督:
「勝つためにやりましょう。みなさんでがんばっていく。それをしっかり肝に銘じてやってください。お願いします」

元近鉄・赤堀元之監督の円陣から始まったハヤテ223の合同練習。

25日のキャンプインを前に、所属選手29人のうち24人が静岡市の清水庵原球場に集結し、本格的に始動しました。

ハヤテ223は今季からプロ野球・2軍ウエスタンリーグへの参入が決まっていて、11日はソフトバンクやロッテで活躍した福田秀平選手も参加し、コンディション調整に励んでいました。

福田秀平選手:
「66年ぶりに新規参入というチームに、こうして入団することができて、まずすごく嬉しく思っています」

片山真人アナウンサー:
「グラウンドでは今ピッチャー陣がキャッチボールを行っていますが、その横で赤堀監督と池谷選手の姿があります。静岡高校OB2人です」

去年まで横浜DeNAでプレーしていた池谷蒼大投手は12月、ひじの手術を受けたことを赤堀監督に報告し、11日は身体を動かすトレーニングが中心となりました。

池谷蒼大投手
「ここからどんどんコミュニケーション取って、シーズンいい状態で臨めるようにやっていきたいと思います」

25日のキャンプインには常葉菊川出身の田中健二朗投手ら全員が揃う予定で、球団名もそれまでに発表したいとしています。

期待が高まっている静岡県初のプロ野球チーム。
その一方で、課題も…。

1つ目の課題

静岡市 プロ野球球団連携推進室 山野井 伸吾 室長 :
「安全面がある。内野スタンドの防球ネットが今のものだと低い。プロの強い打球が内野スタンドにライナー性の打球が飛ぶと、大きなけがをする恐れがあるので、いまの防球ネットを高くする。」

現在、庵原球場の1塁側と3塁側にある防球フェンスは高さが2mほど。

この高さではプロの打球には対応できないため、飛んできたボールが観客に当たらないよう、フェンスを3.5mに拡張するといいます。

これには市民の「税金」が投入されます。

静岡市では12月、改修にかかる3000万円の補正予算を議会で通していて、他にも外野のラバーフェンスの補修や、場外にボールが出ないよう場外防球フェンスを設置するとしています。

2つ目の課題

また、2つ目の課題については。

静岡市 プロ野球球団連携推進室 山野井 伸吾 室長
「庵原球場の駐車場が(隣接する)第2球場を臨時駐車場と活用して、大体600台くらい。やはり駐車場が少し不足するというふうに我々も懸念をしている。」

庵原球場の収容人数はおよそ1万人。

多くの観客が車で来場した場合、駐車場が足りなくなる問題が浮上。

すでに、高校野球の大会が開催された時などには渋滞発生がしているという庵原球場周辺。

交通環境が今よりも“悪化”してしまうのではないかという “不安”もあります。

3つ目の課題

残る3つ目の課題は、市民の球場利用についてです。

ファームリーグのシーズンは3月中旬から9月末頃の間ですが、その期間、市民利用の平均日数は直近3年間で110日。

全日平均でおよそ62%がすでに埋まっている状態となり、市が管理している球場であるからこそ、市民のための調整が必要不可欠となっています。

3月のシーズン開幕に向けて球団側が本格的に始動するなか、行政側の舵取りにも注目が集まっています。

© 静岡朝日テレビ