【2023年で引退した名選手④】最後は古巣に復帰し、往年の姿でファンとの別れを惜しんだ「AJ」

メジャーで14年プレーし、2022年のオリックスでのプレーを最後にフィールドから遠ざかっていた「AJ」ことアダム・ジョーンズが、日本時間9月16日に古巣オリオールズとの1日契約を結び、往年の姿でファンと別れを惜しんだ。

2003年ドラフト1巡目(全体37位)でマリナーズに遊撃手として入団したアダム・ジョーンズ。当初は投手としても期待されたが、現役生活を通して外野手としてプレーした。2008年にトレードでオリオールズに移籍すると、憧れのチッパー・ジョーンズにちなんで背番号を「10」に変更した。

オリオールズでの11年間では、7年連続で25本塁打以上を記録し、5度のオールスター・ゲーム選出、ゴールドグラブ賞も4度受賞と輝かしい実績を築き上げた。その後はダイヤモンドバックスでもプレーし、2020年からはNPBへ活躍の場を移し、オリックスでもプレーした。

NPBでの2年目となった2021年は新型コロナウイルス感染の影響もあり、満足のいくプレーができなかったものの、代打で存在感を放ち、35度の代打機会で打率.423、出塁率.571を記録するなど、チーム25年ぶりのリーグ優勝に貢献。東京ヤクルトとの日本シリーズ第5戦では、王手をかけられて後がない状況で迎えた9回裏同点の場面に代打で出場し、スコット・マクガフから勝ち越しアーチを放った。そして、チームを劇的な勝利に導いたそのアーチが、現役最後のひと振りとなった。

2023年9月16日、古巣オリオールズとの1日契約を結ぶと、その日に正式な引退セレモニーが用意され、背番号「10」のユニフォーム姿で始球式を行った。

ジョーンズにとって長年親しんだオリオールズで再び迎えた特別な1日。会見では「日本ではいい時間を過ごすことができた」とオリックスで過ごした日々も振り返った。

同僚だった山本由伸のドジャース入りが決まると、ジョーンズは自身のインスタグラムで2ショット画像とともに祝福のコメントも投稿している。

日米のファンに愛され、自らも日米の野球とファンを愛したアダム・ジョーンズ。日米の野球の架け橋として、日本球界で体験したことを積極的に発信する姿も見せてくれている「AJ」は、ユニフォームを脱いでも、その明るい笑顔でファンを楽しませてくれるに違いない。

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