あんこうサミット中止 北茨城市 被災の珠洲市支援へ

昨年2月の「全国あんこうサミット」の様子=北茨城市

茨城県北茨城市で28日に予定していた「全国あんこうサミット」について、同実行委員会(会長・豊田稔北茨城市長)は11日、開催中止を決めた。アンコウ産地である石川県珠洲市が能登半島地震で甚大な被害を受け、支援が必要なことから中止が妥当と判断した。北茨城市は今後、珠洲市と調整し、人員派遣や炊き出しなどの物的支援を検討する。

同サミットは実行委と北茨城市、市観光協会が主催。東日本大震災からの復興とアンコウの魅力をPRするため、2014年に始まった。同市内や全国の産地から飲食店や旅館などが集まり、アンコウを使った鍋や料理を来場者に振る舞う。主催者によると、23年は約4万5000人が来場した。

珠洲市は16年の第2回サミットから関連団体が出展してきたが、8回目の今年は地震の影響で参加できなくなった。

実行委会長の豊田市長は「人道支援のため中止を決めた。東日本大震災で全国から支援を受けた恩返しをしたい。温かいものを届ける炊き出しなどの支援をしたい」と話した。

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