能登半島地震の被災地・石川県輪島市に派遣されていた日本赤十字社岡山県支部(岡山市北区丸の内)の救護班が11日、岡山市内で記者会見した。大勢の市民らが狭い建物などに避難して感染症が起きやすくなっている現状を報告し、体調悪化や災害関連死を防ぐ支援の必要性を訴えた。
救護班は医師や看護師、薬剤師ら10人。7~10日、輪島市内の避難所を巡回診療したほか、避難所に救護所を設営し体調不良者のケアに当たるなどして11日、帰岡した。
岡山赤十字病院(岡山市北区青江)での帰着式の後、班長の杭瀬崇医師らが現地の活動写真などを紹介。公民館や学校といった避難所で、新型コロナウイルスやノロウイルスなどの感染症患者が多く出ていたという。
杭瀬医師は「劣悪な環境で高齢者もたくさんいる。感染症患者が一人でも出ると、すぐに広がる」と指摘。土足で出入りしている避難所もあったといい、砂などが舞い上がり呼吸器の病気が懸念される状況も報告された。
同支部は、19日に第2陣の救護班を石川県七尾市に派遣する。