美しい姿で100歳を 横浜「帆船日本丸」船体修繕へCF第2弾

400回の節目を迎えた帆船日本丸の総帆展帆(2023年9月23日、帆船日本丸記念財団提供)

 横浜・みなとみらい21(MM21)地区にある国指定重要文化財「帆船日本丸」の修繕費を募るクラウドファンディング(CF)の第2弾が始まった。2030年に建造から100年の節目を迎えるに当たり、「太平洋の白鳥」と呼ばれる華麗な姿を維持していくため、広く支援を呼びかけている。2月末まで。

 CFは、船体の維持管理を担う帆船日本丸記念財団と横浜市が企画した。寄付は1口5千円からで、日本丸を題材にしたかるたなどの返礼品を用意している。目標額は385万円に設定。船体後方の手動操舵(そうだ)装置を大波や荒天から防ぐ「船尾フード」周辺の傷んだ部分などを補修する。

 財団と市は、今回のCFに合わせてプロジェクトを発足。今後も継続的にCFを展開して修繕作業を進めるという。22年に実施した第1弾では、当初目標額の4倍を超す1250万1千円が集まり、航海時のやりとりを記録した無線日誌の修復費用などに充てた。

 1930(昭和5)年に公立商船学校の練習船として建造された日本丸は、進水した1月27日が「誕生日」に当たり、2030年に100歳に達する。財団の担当者は「より美しい姿で記念の日を迎えられるようにしたい」と話している。

 寄付はCFサイト「READYFOR」で受け付けている。

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