福井県越前市ゆかりの紫式部の生涯を描くNHK大河ドラマ「光る君へ」の初回放送に合わせ、出演者らが市民に送ったメッセージ動画がSNS（交流サイト）で注目を集めている。動画を紹介した公式X（旧ツイッター）は、投稿初日の閲覧数がこれまでの13倍に増加。同市の伝統工芸や越前国府発掘に触れた内容で、ドラマを契機に認知度向上を目指す市は波及効果に期待している。
メッセージ動画は、1月7日に同市で開かれた初回放送のパブリックビューイング（PV）イベントで公開された。式部を演じる吉高由里子さんら出演者と脚本家の大石静さんの計7人が、同市に寄せる思いや印象などを語っている。
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吉高さんは「越前にも訪れ、平安時代から受け継がれる和紙作り、おいしい食も楽しめるとうれしい」とコメント。藤原道長役の柄本佑さんは越前箪笥、越前打刃物に関心を寄せ「工房巡りのイベントがあるみたいで、ぜひ行かせてほしい」とメッセージを送った。
式部が暮らした越前国府の所在に迫る昨年の発掘調査の成果に「千年以上の時を経て、国府であった場所が分かるのはすごい」と驚きを表したのは、式部の父藤原為時を演じる岸谷五朗さん。藤原公任役の町田啓太さんは、武生商工高生が式部をテーマにデザインした洋服が披露された昨年のファッションショーに「何なら参加したかったなぁ」と興味を示した。
同市や福井県などの紫式部プロジェクト推進協議会は7日、各動画のURLを公式Xで順次発信。同日の投稿閲覧数は、直近約3週間の平均381回に対し、13倍超の5118回に上昇。リンクのクリック数は約43倍の1008回に達した。
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市ブランド戦略課の担当者は「ドラマが進む中でSNSの渦が大きくなり、さらに注目されるはず」と期待。「キャストの方々のメッセージが越前市の歴史や文化を知って訪れてもらうきっかけとなり、市民の誇りにつながってほしい」と話している。
