富山県内施設、ノドグロ700匹死ぬ 地震の揺れや停電でパニックか

 能登半島地震の影響で、富山県内の水産施設の被害が出ている。県水産研究所(滑川市高塚)では、育てていた高級魚アカムツ(ノドグロ)700匹が死んだ。ストレスに弱い繊細な魚で、同研究所は地震の揺れや一時的な停電でパニックになったと推測。飼育中の水槽から飛び出たり、水面に密集して酸欠になったりして死んだとみられる。

 昨年3月末時点で約8千匹を飼育しており、二つの飼育棟の複数の水槽で育てていた個体のうち、2~6歳(体長15~25センチ)の700匹が死んだ。水槽などの設備に被害はなく、栽培漁業の事業化を目指しさまざまなデータを調べているノドグロは無事だったという。

 一方、近畿大水産研究所富山実験場(射水市海竜町・新湊)によると、地震で複数の水槽の底が割れ、飼育していたサクラマス660匹が全滅したという。

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