餅飾り「おごさま」をお供え 親鸞聖人の忌日しのぶ 雲仙・円福寺

門徒によって丁寧に作られ、本堂に供えられたおごさま=雲仙市、円福寺

 長崎県雲仙市瑞穂町の円福寺で浄土真宗の開祖、親鸞聖人の忌日(16日)まで営む仏事「御正忌(ごしょうき)報恩講」が始まった。本堂には、餅を円筒状に供えた「おごさま」が16日まで飾られている。
 円福寺は約380年前に建立。報恩講では瑞穂真爾住職が親鸞聖人の逸話を語った。瑞穂住職は「亡くなって760年余り。親鸞さまのご苦労をしのびたい」と語った。10日からの期間中は毎日、本堂で法要がある。
 「おごさま」は、門徒が毎年1月7日に紅白とヨモギ入りの3色の餅を2~3センチに丸め、8日に盛り付ける。今年は、14人が筒1本当たり餅を約600個ずつ使って高さ約40センチのおごさまを計14個仕上げた。
 門徒の前田照義さん(81)は「皆さんのおかげで今年もきれいなおごさま盛りができうれしい」と話した。

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