大学共通テスト(13、14日)を受験する出石高校(兵庫県豊岡市出石町下谷)の3年生が10日、同町出身で東京大学の初代総理(現在の総長)を務めた加藤弘之の胸像に触れる同校伝統の験かつぎを行った。
同校では、入試を控えた生徒を加藤の生家に引率して胸像をなでていたが、2022年秋に「加藤弘之生家」(同町下谷)が休館。昨年から胸像の移転先の出石明治館(同町魚屋)で実施している。
今年の受験者は10人。同校で開いた激励会で守山勝校長が「受験は団体戦。人が苦しいのは孤独なときだが、仲間が10人いる。同じ制服を着た仲間を見つけて2日間頑張ってほしい」と激励した。
その後、明治館では出石ライオンズクラブの川見善明会長から合格祈願のお守りが一人ずつに贈られた。生徒たちは胸像を前に手を合わせたり、頭をなでたりして祈った。
社会科の高校教諭を目指す女子生徒(18)は「出石にはすごい人がいて、御利益がありそう。当日までいつも通りの生活をして過ごす」と話した。(丸山桃奈)