【MLB】フアン・ソトが1年3100万ドルで合意 年俸調停権持ち選手としては大谷翔平超えの史上最高額

写真:1年3100万ドルで契約合意したフアン・ソト

ヤンキースのスター外野手フアン・ソトが、1年3100万ドルの新契約に合意。年俸調停権を持つ選手の契約として史上最高額は、2023年大谷翔平の3000万ドルだったが、ソトはそれを1年で塗り替えた形となった。1月11日(日本時間12日)、複数の米メディアが報じた。

年俸調停権とはMLBでのサービスタイム(アクティブロースターの登録日数)が3年以上6年未満(一部例外もある)で、かつ長期契約を結んでいない選手に与えられる権利。通常サービスタイムが3年未満の選手は最低保証年俸に近い年俸でプレーすることになるが、この年俸調停権を得るとその活躍度に応じて年俸が上昇する傾向にある。

期日までに合意できずに年俸調停が申請されると、公聴会が行われ球団側の希望年俸と選手側の希望年俸のどちらがふさわしいか選ばれることになる。お互いの希望年俸の間をとる結果にはならず、遺恨が残る可能性があるため、ほとんどの場合は公聴会に入る前に交渉がまとまり決着がつく。

今回史上最高額を樹立した25歳の外野手ソトは、2018年にナショナルズにおいて19歳の若さでデビュー。いきなり新人王投票2位に入る活躍をみせると、翌年はMVP投票9位に入るほどの大活躍で球団初のワールドシリーズ制覇に貢献した。チーム最高の打者の一人としてプレーしていたが、2022年にナショナルズからの大型契約延長オファーを断った後、トレードデッドラインでパドレスへとトレード移籍。パドレスも契約延長を試みていたがここでも合意に至ることはなく、今オフ資金難に陥ったパドレスからヤンキースへと再度トレード移籍している。

ソトは今季終了後にFAとなる。2022年に断ったナショナルズからのオファーは総額4億4000万ドル規模だったとされており、代理人がFAで高額契約を得ることで有名なスコット・ボラスであるため、今季終了後にFAとなれば記録的な高額契約を狙う可能性が高い。現在MLB史上最高額は大谷翔平が今オフ得た10年7億ドルだが、これは大谷の唯一無二の活躍と驚異的な後払いによって成立したものであるため、ソトといえど更新は難しいだろう。

若手選手を大放出してまで残り1年のソトを獲得したヤンキースとしては是非とも契約延長を狙いたいところ。ナショナルズとパドレスはうまくまとめることができなかったが、ヤンキースは成功するだろうか。今後はソトの契約延長の行方にも注目だ。

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