ストレスがたまると、足が焦げ臭くなる!冷えが原因の不調は「足裏こすり」で改善

この冬は寒暖差に加え、12月末は急激に気温が下がって体調を崩す人も増えた。特に冷えに悩む人には辛い日が続いている。

冷えは、体のあらゆる不調を引き起こすので、この時期、特に注意が必要だと語るのは、日本手技療法士など多数の資格を持ち、『不調を解消する すごい足温め』(あさ出版)の著者でもある吉田佳代さん。

「足裏を温めると健康に長生きできます。そして、体の不調の原因は、足の裏で分かるのです。

例えば、内臓に不調がある場合、生臭いニオイや焦げたニオイがすることがあります」

まずは“足の裏チェック”で体の不調の原因を探ってみよう。

【1】足の裏が黄色い

不調の原因:肉体疲労、肝臓や胆のうが弱っている。睡眠不足や過労などで体が疲れている。

【2】足の裏が焦げたようなニオイがする

不調の原因:欲求不満でイライラしたり、怒りなどを溜め込んでいてストレスがある。

【3】親指の下のふくらみに角質がある

不調の原因:甲状腺や副甲状腺機能のバランスが崩れている。

【4】足裏の中央にシワがある

不調の原因:腎臓系が弱っている。

「冷えの原因は、ホルモンバランスの乱れや筋肉量の減少など、さまざまありますが、まず自分の不調の原因を足の状態から判断し、これを改善することによって、体質改善にもつなげようという考え方です」

「足から生臭いニオイを感じた方は、肺が弱っていることが考えられます。

東洋医学では、皮膚と肺は関係していると言われているので、皮膚を摩擦することによって肺が強くなります。乾布摩擦をすると、全身に温かい血液がまわってくるのは、そのためです」

■内側からポカポカ! カンタン足温め法・タオルで「足裏こすり」

椅子に座り、タオルで足の裏を左右にこする。1日2~3分でOK。

「冷えに慣れすぎると、体の温度調整機能がうまくできません。そのような状態が続くと、体が冷えていることに気づかず、どんどん悪化することに。

そこで、効率よく全身を温められる足裏のケアをすれば、溜まった老廃物を排出しやすくなります。

『足裏こすり』のような手軽にできる温め方法を取り入れて習慣にすることが大切。

また、更年期は冷えやのぼせの症状があるので、頭寒足熱を意識しましょう」

ゆっくりテレビを見ている時などに、ぴったりな「足裏こすり」。筋トレやストレッチ、マッサージをするのは面倒だが、これなら誰でも簡単にできそうだ。

■全体重がかかる足首がズレていると老廃物が溜まりやすい

『足裏こすり」に加えて、もう1つおすすめしたいのが、『足首こすり』。

足裏を温めても、足首が歪んでいると効果が出にくいそうだ。

「セミナーなどで、みなさんに膝立ちをしてもらうと、姿勢がぐっと良くなるんです。

なぜなら、膝立ちは体のバランスを取りやすく、骨盤の位置が正しい位置に戻るからです。

でも、普通に立つと、また姿勢が崩れてしまう人がほとんど。それは、膝から下に問題があるということなのです。

特に体の土台となる足首が歪んでいると老廃物が溜まりやすくなり、たとえ骨盤の歪みを整えても、全体重がかかっている足首がズレていたら血流は良くなりません。

そこで早速今日からやっていただきたいのが、『足首こすり』。足首の前側の部分を両手の親指で左右にさするだけ。触るとゴリゴリするなら骨がズレている証拠。正しい位置に戻るとゴリゴリしなくなります」

「毎日続けると、ゴリゴリが減って歪みが整います。そうすると、ふくらはぎや太ももなどの血流も良くなり、代謝が上がって足のむくみの改善にもつながります。最初は、ゴリゴリ感がひどいと思いますが、お風呂上りにおこなっていると、だんだんゴリゴリ感が減ってきますので、ぜひ続けてください」

「ふくらはぎ=第二の心臓、足裏=第二の脳、趾(あしゆび)=全身の土台」といわれるように、「足」が正常に作用することで人は健康的な体を維持できる。

「足を温める」ことは、その第一歩だ。

単なる「冷え」だと流さずに、今年の冬は足裏を温めて、不調知らずで過ごしたいものだ。

【教えてくれたのは……】

吉田佳代(よしだ かよ)さん。

日本手技療法士や体幹ストレッチインストラクターなど多数の資格を持つ。著書に『不調を解消する すごい足温め』(あさ出版/監修:医学博士白澤卓二氏)がある。自然医学の理論と健康・美容技能の解析と応用を学ぶ。骨・筋肉・経絡・経穴・リンパのすべてからさまざまな不調にアプローチした独自の足ツボ療法および、全身オイル整体技術を開発。

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