「残忍で反省全くしていない」 51歳無職男に無期懲役判決 京都の強盗殺人で地裁

京都地裁

 京都市西京区の市営住宅で2021年7月、住人の男性を殺害し現金入りの財布を奪ったとして、強盗殺人などの罪に問われた無職小林新太郎被告(51)の裁判員裁判で、京都地裁(安永武央裁判長)は12日、「犯行は残忍で反省を全くしていない」として、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。

 判決によると、21年7月12日午後5時半~同45分ごろ、西京区の市営住宅にある開田隆弘さん=当時(80)=宅に侵入、首などを刃物で複数回突き刺して殺害し、現金約9万円が入った財布などを奪った。

 これまでの公判で小林被告は「人をあやめたり、物を取ったりしていません」と起訴内容を否認。弁護側は無罪を主張していた。

 判決理由で安永裁判長は、住民の目撃証言や、金銭に窮していた被告が事件後に多額の現金を所持していたことなどから、強盗目的で犯行に及んだと指摘。「ギャンブルに金銭を使い果たしたあげく、身勝手な理由で関係ない被害者を殺害した」と非難した。

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