南紀白浜でオンデマンドバス 実証運行始まる、観光客や住民の移動便利に 和歌山

南紀白浜空港から出発するオンデマンドバス(10日、和歌山県白浜町で)

 和歌山県白浜町の南紀白浜空港を運営する南紀白浜エアポート(白浜町)とJR西日本(大阪市)は10日から、時刻表や規定経路がない予約制のオンデマンドバス「チョイソコしらはま」の実証運行を町内で始めた。観光客や住民の二次交通の充実を目指した取り組み。2月29日まで毎日運行する。

 白浜空港や白浜駅、その周辺地域では、タクシー運転手の減少や高齢化により、夕方以降の時間帯を中心に慢性的なタクシー不足が発生しているが、新たに路線バスを運行するほどの需要はない。これらの課題の解消を目的に実証運行をする。

 バスの利用方法は、専用サイト(https://shirahama.aisin-choisoko.com/)に乗降するバス停と希望時刻を登録すると、人工知能(AI)が最適な経路を抽出し、案内する。予約は1週間前から当日15分前まで受け付ける。

 実証運行に使用するバスは1日1台で、民間のバス会社3社が交代で運行。運行時間は正午~午後11時半(最終受け付けは午後11時)。定員は14~22人。

 バス停は、空港、駅、アドベンチャーワールドなど計16カ所。利用料は大人(中学生以上)680円、小人(小学生)340円。クレジットカードも使える。

 また、町観光防災デジタルマップ「しらはまこんぱす」と連携しており、地図上にバス停が表示される。

 両社は、この事業を来年度以降、継続できるよう利便性を向上させていきたいとしている。

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