震災29年、追悼の灯籠文字は「1995 ともに 1.17」 神戸・東遊園地 能登の被災者にも寄り添う

「1.17のつどい」で浮かび上がらせる文字を掲げる藤本真一さん=12日午後、神戸市中央区加納町6、東遊園地(撮影・井沢泰斗)

 阪神・淡路大震災から29年となる17日、神戸・三宮の東遊園地である追悼行事「1.17のつどい」で、灯籠を並べてかたどる文字が「1995 ともに 1.17」に決まった。実行委員会が公募をもとに決定し、12日に発表した。能登半島地震を受け、被災地に寄り添う意味の言葉が多く寄せられ、「一人ではない」「共に助け合おう」という思いを込めた。

 公募で文字を決めるのは9年目。全国から昨年の約1.5倍となる97件の応募があり、うち約20件は能登半島地震の発生後だったという。

 実行委員長の藤本真一さん(39)は「能登半島地震では、1秒先が予知できない人間の限界をまざまざと見せつけられた。阪神・淡路を思い返した人も多い中、被災経験の有無にかかわらず、世代を超えて語り継ごうという思いを込めた」と語った。

 16日午後5時46分に紙灯籠約4千本をともし「ともに」の文字を浮かび上がらせる。17日は阪神・淡路が発生した午前5時46分に竹灯籠を含むすべての灯籠に点灯。能登半島地震の発生時刻の午後4時10分にも黙とうする。(井川朋宏)

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