県立橿原考古学研究所附属博物館 特別陳列「鉄道と考古学」

鉄道と考古学の深いつながりを紹介する展示が県立橿原考古学研究所附属博物館で開かれています。

展示ではまず奈良県内で今も使われる明治時代の鉄道の施設が紹介されています。また今はない鉄道についても、真っすぐに伸びる農道が線路の後だったことなどがパネルなどで説明されています。研究所が発掘調査したJR奈良駅の転車台からは帯解周辺の会社が製造したと思われる刻印の入ったレンガが見つかり刻印の形状から「ヤマト」と読むのではと推測されています。

鉄道の整備は大規模に土を掘り起こすため工事前に必ず発掘調査が行われ様々な遺構や遺物が出土します。今回そうした資料を展示し鉄道と考古学の深いつながりを紹介しています。また唐子・鍵遺跡の発掘で土の搬出に使われたのはトロッコ。そして飛鳥の石舞台古墳の発掘調査で暗い石室内を照らし調査に貢献したのは現在の近鉄が創業当時に走らせていた車両のヘッドライトで、技術の面でも鉄道は考古学に貢献したことが分かります。この展示は1月14日まで行われています。

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