奈良国立博物館では、「新たに修理された文化財」をテーマにした特集展示が行われています。
奈良国立博物館では、貴重な文化財を未来へ引き継ぐために収蔵品を計画的に修理しています。今回は、2022年度末までに修理を終えた国の重要文化財を含む6件の文化財が修理行程を紹介したパネルとともに展示されています。こちらの国の重要文化財「阿弥陀如来坐像」は平安時代の作で、修理では赤外線による撮影が行われました。
その結果、像に書かれていた文字から大阪南部の寺と関係する可能性が浮上しました。
また、福岡県で見つかったと伝わるこの平安時代の容器は経典などを入れるためのもので、表面をクリーニングすることによって扉を描いたような線が明瞭になりました。
こうした修理は、約100年に1度の間隔で行われるといいますが、修理のたびに傷まないよう材料を工夫し次世代に引き継ぐようにしているということです。特集展示「新たに修理された文化財」は、1月14日まで開かれています。