職員が利用者の顔を殴打、胴体に頭突き 心理的虐待も判明 川西のグループホーム、新規受け入れ半年停止

神戸新聞NEXT

 利用者に身体的虐待や日常的な心理的虐待を行ったとして、県阪神北県民局は12日、ソーシャルインクルー(東京都品川区)が運営するグループホーム「ソーシャルインクルーホーム川西鼓が滝」(兵庫県川西市鼓が滝2)への新規利用者受け入れを6カ月間停止すると発表した。処分の効力発生は2月1日から。

 同県民局によると、グループホームでは重度知的障害のある利用者に対する生活支援を行っており、2023年8月31日早朝、男性の元職員(57)=当時=が壁際の椅子に座っていた利用者の男性(21)=同=の顔面を複数回殴打し、胴体に頭突きする身体的虐待があったという。同日、男性の顔のあざに気付いたデイサービス施設の職員が同ホームへ報告、同ホームが後日、警察へ届けた。元職員は9月26日付で懲戒解雇、10月10日に傷害容疑で逮捕された。

 逮捕後、同県民局がホームの常勤職員らに聞き取り調査を行ったところ、複数の職員が「コラッ」「部屋でじっとしとれ」と威圧的な言動を取るなど、利用者に対して日常的な心理的虐待があったことが判明した。(貝原加奈)

© 株式会社神戸新聞社