英、ウクライナと安保協定 サイバー、防衛産業支援

12日、キーウで文書に署名した英国のスナク首相(左)とウクライナのゼレンスキー大統領(AP=共同)

 【ロンドン、キーウ共同】英国、ウクライナ両政府は12日、安全保障協力に関する2国間協定を締結した。機密情報の共有やサイバー、防衛産業分野での協力を定めており、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟まで有効としている。こうした2国間協定をウクライナと結ぶのは英国が初めて。

 スナク英首相がウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問し、ゼレンスキー大統領と共に協定に署名した。各国でウクライナへの支援疲れが懸念される中、支援継続で主導的な役割を果たす考えだ。ゼレンスキー氏は「前例のない安全保障協定であり、他の支援国との協力においても基礎となる」と強調した。

 先進7カ国(G7)は昨年、ウクライナがNATO加盟手続きを完了するまでの間、安全保障を約束するとの共同宣言を発表。各国がウクライナと協議を進めていた。

 英国とウクライナの協定は、ロシアが将来再び侵攻した場合、英国が迅速かつ持続的な支援を約束し、必要に応じて武器供与や経済援助を実施するとしている。

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