米FRB、利上げで「赤字」 23年、利払い2.7倍

 【ワシントン共同】米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)は12日、2023年の監査前の財務状況を公表した。利上げによって銀行から預かる準備預金などへの利息の支払いが前年比約2.7倍の2811億ドル(約41兆円)に上り、支出が収入を1143億ドル上回り、民間企業の赤字に相当する状態となった。

 ただFRBは特殊な会計処理を行うため「金融政策には影響しない」と説明している。22年は588億ドルの黒字だった。

 FRBは物価高を抑えるため、22年3月から利上げを開始。23年は政策金利を4回、計1%引き上げた。22年の支払利息の総額は1024億ドルだった。

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