県警の派遣部隊、成果報告 複数の生存者を発見・能登半島地震

県警の派遣部隊による「輪島朝市」での捜索活動=石川県輪島市河井町(県警提供)

 能登半島地震の被災地・石川県に行方不明者の捜索と救助のため、派遣された県警広域緊急援助隊の報告会が12日、県警本部で開かれ、機動隊長などが現地の状況を語った。安否が分からない人が、いまだにいる中、複数の生存者を発見することができたという。

 県警は機動隊員24人と東北管区警察局県情報通信部機動通信課員2人の計26人を派遣した。7日に本県を出発し、8日から10日まで、輪島市内4地区で行方不明者の捜索に当たった。

 報告会で今部和敏隊長と本間稔永小隊長は、火災で商店や民家など約200棟、約4千平方メートルが焼けた観光地「輪島朝市」で、シャベルなどで、がれきを取り除きながら、行方不明者を捜したと説明した。安否不明者の親族などに聞き込みをし、生存が確認できたケースもあったという。

 本間小隊長は「住宅の倒壊が激しく、雪も降ったが、他部隊と協力して活動できた」と振り返った。今部隊長は「被災者の気持ちに寄り添い迅速に活動できた。この経験を生かしていきたい」と語った。

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