今永を「投げる哲学者」と紹介 昨春のWBCが転機に

米大リーグ、カブスの入団記者会見をする今永昇太投手(右端)=12日、シカゴ(共同)

 今永の日本での異名「投げる哲学者」は入団記者会見でもキーワードとなった。同席したカブスのホイヤー編成本部長はこの呼称を紹介し「極めて知的な投手だ」と、探究心旺盛な姿勢を評価した。米メディアから由来を聞かれた本人は「向上心を常に持ってやってきたことが、そのニックネームにつながったんじゃないか」とはにかんだ。

 30歳でメジャー挑戦に踏み出した背景には、昨春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の経験がある。決勝の米国戦に先発し、メジャーの強打者相手に「自分の力を存分に試したい」との思いが強まった。

 日本の中6日に対し、大リーグの先発陣は中4日での登板が主流だ。今永は「初めての経験。コーチ、チームメートから意見を取り入れて、やってみた上で順応していきたい」と自身に合う調整法を模索していく。

 昨年末から滞在していたというシカゴの街並みにも好印象を抱いた様子。「米国の私生活も日々勉強だと思う。困難な状況にも対応していくのが自分の強み」と新体験に向け、目を輝かせた。(共同)

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