でこぼこの坂道、波を打つ光跡 理由を調べると… 兵庫・丹波篠山のニュータウン

夕暮れ時にでこぼこの道路を走る車の光跡=丹波篠山市住吉台

 夕闇に染まる兵庫県丹波篠山市のニュータウン、住吉台。町を縦断する坂道を車が走り、地面の凹凸に合わせライトの光跡が波を打つ(長時間露光で撮影)。

 道路の起伏は減速を促す構造物「ハンプ」。同市によると、1970~80年代に通り抜け抑制のため設置されたという。記録が残っていないらしく、筆者が歩いて計測すると、ハンプは高さ約5センチ、幅約3~5メートルで、進入する際の傾斜はほぼない。当時は基準もなく、激しめの凸部となったようだ。

 社用車で下ってみると「ドンッ」と車体が揺れ、体が浮き上がった。坂の頂上から下るにつれて、跳ね上がる間隔は狭まっていく。激しく頭を揺さぶられること17回。酔いやすい筆者は、込み上がる何かとともに、「急がば回れ」の言葉を飲み込んだ。(伊藤颯真)

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