寒風の恵み サクサク食感 五所川原で冬の風物詩・干し餅作り盛ん

最盛期を迎えている五所川原市俵元地区の干し餅作り=13日午前

 青森県五所川原市俵元地区で冬の風物詩・干し餅作りが盛んに行われている。農業兼成健逸さん(70)の干し小屋では13日、ピンクや緑、黄色のカラフルな餅がひもで結わえられてカーテンのようにつるされ、風に揺れていた。

 同地区では4軒が干し餅を作っており、兼成さんは昨年12月後半から作業を始めた。3月まで、もち米80俵分を加工するという。干し餅は、ついた餅に食用色素を混ぜた後、7~8センチ角に薄く切り、16枚ずつひもで結ぶ。冷凍庫で凍らせ、干し小屋で2週間ほど寒風にさらした後、屋内の作業場で乾燥させて完成となる。

 「サクサクとした食感には厳しい寒さが不可欠」と話す兼成さんは「(今季は)暖冬だけれど毎日冷え込まなくても、要所要所で冷え込めば大丈夫。例年並みに出来上がりそう」と安堵(あんど)の表情。「そのまま食べてもらうのが一番良いが、油で揚げたり、バターをのせるのもお勧め」と話した。

 今月12日から出荷しており、県内のスーパーや直売所などで販売される。

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