気になる“熟年離婚”のその後…元夫婦たちの末路 #5「もうダメかも…“子どもの問題”」

熟年離婚を選ぶ人は、人生の区切りで離婚を思い立ったり「その日」を待ち望んで準備を続けていたり、事情は本当に人それぞれです。

問題なのは離婚後の生活で、生活費や住むところ、両親との関係など、結婚していたら直面することのなかった現実が襲ってきます。

熟年離婚したそれから後、元夫婦たちはどんな人生を送っているのか、実録でお伝えします。

「お互いにフルタイムで働いているのに、私にばかり家事や一人娘の世話を押し付ける元夫との仲は、とうの昔に冷え切っていました。

娘は自分をかわいがって甘やかす夫の味方で、目の前で私が馬鹿にされても何も言わず、当たり前のように自分の用事を言いつけてくるのがストレスで、大学に進学したら離婚と決めていました。

娘が家を出たタイミングで離婚を切り出したときは元夫に猛反対されましたが、構わず引っ越してひとり暮らしを始め、それを見た元夫が諦めた感じで離婚話は進み、財産分与なども決めて無事に成立、人生初と言えるくらい心が晴れ晴れしたのを覚えています。

仕事も貯金もあるのでひとり暮らしは順調ですが、問題は一人娘で、離婚後は連絡が減り、年末年始に帰省しても夫が住む元の家に泊まり、私とは電話で話すだけ。

『パパがかわいそう』と口にするのを聞くと頭に血がのぼり、『私がその家でどれだけ耐えてきたと思う?』と返すと黙って電話を切られることもあって、娘との関係はもうダメかもなと思っています。

熟年離婚のうえに一人娘とも仲違いってすごく寂しいですが、こうなった責任は私にもあるのは確かで、娘には申し訳ないと思っています。

離婚後も孤立が続くのを実感すると悲しいけれど、自分で決めたことなので覚悟を決めて生きていこうと思います」(女性/55歳/総務)

家庭のなかで子どもが味方になってくれないことほど悲しいものはないですが、それでも、自分の人生は自分のものです。

熟年離婚であっても自分のための選択であり、それを理解できないのなら疎遠になるのが不要な衝突を防げるのでは、とも考えられます。

人生の責任を負ってくれる人はおらず、その結果を受け止める覚悟こそ、熟年離婚では重要。

まっすぐ生きようとする姿勢が、今後の生き方を左右します。

(ハピママ*/ 弘田 香)

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