「ナギ」が世界に羽ばたく-。日本サーフィン連盟のジュニアクラス年間ポイントランキング(2023年)で1位に輝いた佐伯市蒲江在住の浜矢凪(聖心ウルスラ学園3年・宮崎県)。ジュニア世代の最高の称号を手土産に、4月からプロサーファーとして国際大会に出場する。「スタイリッシュなサーフィンでプロとして高みを目指したい。ルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人賞)を取りたい」と1年目からの活躍を誓った。
昨年は浜矢にとって飛躍の年となった。日本サーフィン連盟公認の大会で3勝、ほとんどの大会で表彰台に上がり、ジュニアクラスのトップを走り続けた。さらに、4月にはプロ公認資格を取得した。浜矢は「前年(2022年)は勝てない試合が多く、どん底を経験したが、負けたくない気持ち、強い気持ちを持って試合をすることで(スランプを)抜け出せた」と振り返る。持ち味の波の斜面を切り裂くカービングのキレを取り戻し、波の上を軽やかに滑った。「(カービングの技術を)もっと磨き、精度を高め、質の高いサーフィンをしたい」とさらなる上達を目指す。
両親の影響を受けて5歳でサーフィンを始めた浜矢は、「すぐに波に乗れた」という。小学3年の時にはすでに両親より波を乗りこなし、持ち前の研究熱心さでプロサーファーの動画を見ては海に出た。「自分が興味を持ったことにどっぷりはまるタイプ」と父の三男さん。ゲームの「太鼓の達人」に続き、サーフィンにのめり込み、急成長を遂げた。
4月からはサーフポイントが近くにある宮崎産業経営大に進学し、これまで以上に練習できる環境が整う。「世界で活躍できるプロサーファーになる」という浜矢の思いは高まるばかり。母・富代さんが「波風の立たない穏やかな人生を送ってほしい」と凪と名付けたが、波風を味方にビッグウェーブを乗りこなす日々は続く。
(柚野真也)