九文高ふるさとコンサート、3年間の感謝込め演奏 平戸中吹奏楽部と共演も

生月出身の吉永さん(左から3人目)ら九州文化学園高吹奏楽部3年生部員9人のコンサート=平戸市生月町開発総合センター

 長崎県佐世保市の九州文化学園高吹奏楽部の「ふるさとコンサート」が、平戸市生月町の市生月町開発総合センターであり、生月出身の吉永遥さん(18)ら3年生部員9人が3年間の感謝の気持ちを込めて演奏を披露した。
 同校吹奏楽部は、1年間の同好会活動を含めて設立3年目で今春、最初の卒業生を送り出す。顧問の前川希帆教諭らが部員たちの成長した姿を、学校から離れた生徒の出身地の人たちに紹介しようと企画し、生月と佐賀県西有田町でコンサートを開催した。進行と指揮は前川教諭とその恩師で、九州文化学園長崎短大の中村明夫准教授が務めた。
 同コンサートは7日にあり、3年生がアニメソング、ジャズ、歌謡曲などを披露。平戸市立平戸中吹奏楽部の演奏、両校生徒共演もあり、吉永さんの中学時代の同級生、平戸中の吹奏楽部員の保護者ら約200人を楽しませた。
 前川教諭は「同好会結成から3年間。楽しいこともつらいこともあった。部員のやりたいことをかなえたいという思いでやってきた」。中村准教授は「中学3年からコロナ禍を過ごした今の高校3年生。大人が諦めたら生徒は諦めざるを得ない。これからも諦めずに生徒の心に寄り添う」とそれぞれステージで話した。
 吉永さんは食に関する仕事を目指すため、九州文化学園高食物調理科に進学。演奏終了後、「吹奏楽は未経験だった。吹奏楽部に入ることも、生月でのコンサートに自分が主演することも入学時は思いもしなかった。たくさんの人が来てくれてとても楽しかった」と笑顔で取材に応えた。
 同校吹奏楽部は2月23日、佐世保市のアルカスSASEBOで第2回定期演奏会を開く。

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