最初の関門、4千人挑む 青森県内8会場 トラブル報告なし 大学入学共通テスト初日

「地理歴史・公民」の試験開始を待つ受験生たち=13日午前9時15分、青森市の県立保健大学

 大学入学共通テストが13日、青森県など全国の試験場で始まり、本格的な入試シーズンが幕を開けた。初日は地理歴史・公民、国語、外国語(英語リスニングを含む)を実施、県内の試験場では大きなトラブルの報告はなかった。新型コロナウイルスとインフルエンザの流行が警戒される中、受験生は体調管理を徹底しながら最初の関門に挑んだ。

 出願者は全国668会場で49万1914人(前年比2万667人減)。県内は8会場で、計4121人(同103人減)。

 青森市の県立保健大学では13日朝、雪が降る中、防寒着とマスク姿の受験生が足早に試験室に向かった。不正行為対策に伴い、受験生は試験開始前、監督官の指示でスマートフォンなどの電子機器を机の上にいったん出し、一斉に電源を切ってかばんにしまった。

 新型コロナウイルスが感染症法上の5類に分類されて以降初の実施でマスク着用は義務ではなくなったが、多くの受験生がマスク姿だった。

 試験終了後、弘前大学の会場を後にした五所川原高校3年の前田柚葉(ゆずは)さんは「得意科目の地理と国語はいつも通り解けたが、英語のリーディングは設問文が長く難しかった」と振り返った。弘前中央高校3年の髙山敏宏さんも「リーディングの文章が長かった」とする一方、「地理は知識を試す問題より資料を読み取る問題が多く解きやすかった」と手応えを感じた様子。

 青森大学の会場で受験した青森明の星高校3年の三上洸之介さんは「英語リスニングは簡単だった。2日目の化学と生物に向け、基本的な知識を確認してから休みたい」と話した。

 13日の県内は雪や曇りの天気だったが、交通の乱れはなく、各会場とも時間通りに試験が始まった。14日は理科と数学を実施する。

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