岸田首相、輪島の避難所視察 被災者の手握り「心強く」

 岸田文雄首相は14日午前、能登半島地震で甚大な被害を受けた輪島市で、輪島中の避難所を視察した。岸田首相は避難生活を送る河井町の70代女性に対し、手を握り、「心を強く持ってください」と声を掛けるなどした。珠洲市の避難所も訪れ、被災者の要望を直接聞く。

 岸田首相の被災地入りは1日の地震発生後、初めて。ヘリコプターで上空から被災状況を確認した。

 輪島中では、テントや布団が並ぶ教室に入り、坂口茂輪島市長やボランティアの説明を受けた。被災者に近づき、正座して声を掛ける様子も見られた。

 岸田首相は「仮設住宅など戻れる見通しが立たないと、安心して2次避難できない状況。そういうものを並行してやらなければならない」と話し、坂口市長は「1日も早く仮設がほしいとの声が上がっている。一昨日受付が始まったが、束になってたくさん集まっており、4千戸では足りない」と訴えた。

 午後には石川県庁を訪れ、馳浩知事ら自治体関係者と今後の対応について協議する。

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