他の街に住めない人が続出!?福岡市早良区「西新校区」をデータで読む

福岡市は人口増加傾向にある街です。引っ越しで住まいの場所を探している方も多いはず。あなたの住みたい街、住んでいる街はどんなところなのか、データをもとに福岡市の街の魅力や特徴を掘っていきます。

福岡市は人口増加傾向にある街です。引っ越しで住まいの場所を探している方も多いはず。あなたの住みたい街、住んでいる街はどんなところなのか、データをもとに福岡市の街の魅力や特徴を掘っていきます。

今回ご紹介する西新校区は、福岡市地下鉄西新駅周辺エリア。天神・博多へのアクセスの良さに加え、西南学院大学、修猷館高校もある文教地区として、子育てにも生活にも便利で人気なエリアです。

データをもとに編集部が住んでいる人の声などを集約してみたところ、文教地区としての環境の良さに加え、アクセスが非常に良く、また市内でも随一の人気を誇る商店があるなど、生活のしやすさが圧倒的な人気を誇るエリアであることがわかりました。

町名でいくと、曙1丁目、2丁目の一部、西新1~4丁目、6丁目、7丁目、城西1~3丁目がアドレスです。

それではさっそく掘っていきましょう!

「転勤族の街」としても名高い「西新校区」

校区の概要

西新の町は、「唐津沿い」に作られた鳥飼村・麁原(そはら)村の両村に属していました。元禄7年に百道松原に武士の新屋敷が開発され、元文4年西新町村として独立。明治22年に西新町町を経て、大正11年に福岡市と合併し、今の西新があります。

西南学院大学や修猷館高校がある文教地区、また、商店街等の商業集積や交通利便性から住宅地として高い人気を誇っています。

公務員官舎や賃貸マンションも集積し、「転勤族の街」とも呼ばれ、校区内の住宅延床面積の実に9割が共同住宅です。

西新校区では、特に防犯・防災に力を入れています。校区内の防犯パトロールを強化するとともに、平成22年10月、西新中央商店街とオレンジ通り商店街が防犯カメラの運用を開始し、平成23年度には、校区の安全・安心マップを自主製作しました。また、住民の防災意識の向上を図るため、親善体育祭の競技種目に防災訓練を取り入れたのは西新校区が初めてです。

平成24年5月西新から百道浜約1.6㎞の市道に「サザエさん通り」が、平成29年1月には、オレンジ通り商店街から藤崎商店街までの5つの商店街をつなぐ「サザエさん商店街通り」が誕生しました。

フクリパで大人気の山田全自動の連載でも「西新に行ったらむっちゃん万十を食べがち」「西新には、サザエさんがいろんなところにいる」「西新に住んでいる人、西新が好きすぎて西新以外住めないと言いがち」などなど、西新エリア好きな人は他のエリアに住めないくらい地域を愛してやまない人が多い傾向にあります。

>>博多・天神に次ぐ街、西新あるある3選~西新が好きすぎて西新以外住めないと言いがち~

>>福岡で誕生した国民的アニメ“サザエさん”、豊臣秀吉がいなかったら生まれていなかった!のかも?

西新校区の位置

人口・世帯数

人口・世帯数:人口増加エリア

人口、世帯数ともにこの20年で約1.3倍に増加しています。

早良区の増加率と比較すると、西新校区の増加率はかなり高めであると言えます。

人口構成:福岡市平均より現役世代多めの人口構成

人口構成は、福岡市の平均よりもかなり15歳~64歳が多めの構成です。

博多まで13分!天神まで7分!西新校区の交通アクセス

地下鉄で天神まで7分、博多まで13分という好立地

西新校区は福岡市地下鉄西新駅が最寄り。天神まで7分、博多まで13分、いずれも一本で移動できる便利な立地です。

自転車や徒歩と電車で中心地まで気軽に行ける距離感

自転車だと天神までは約5kmなので20分程度、博多までは約10kmなので40分程度です。

地下鉄移動が便利なため、西新駅まで自転車やバスで移動し、そこから地下鉄で通勤・通学している方が多い傾向にあります。

また、西鉄バスもたくさん通っていますので、交通手段には困りません。

民間の賃貸共同住宅が圧倒的に多い西新校区の住宅事情

持ち家比率は福岡市平均よりも低い傾向。

早良区平均よりも、借家率がかなり高いのが特徴です。

建て方では、福岡市の平均を圧倒的に上回り、90%以上がマンション等の共同住宅となっています。一戸建ての数は福岡市平均の約3分の1となっています。

共同住宅が驚異の90%オーバー!文教地区であり、お買い物にも困らず、アクセスも非常に良いということで、近年は高層マンションも複数建ちました。市場価値が下がる気配のない人気のエリアであることがわかります。

周辺の一人暮らし向け/ファミリー向け賃貸や分譲の家賃相場はどのくらい?

周辺の賃貸マンション家賃相場:一人暮らし向け賃貸マンションの家賃相場は7.44万円

一人暮らし向けの専有面積25㎡、築年10年、15階建ての賃貸マンションの5階の相場です。

周辺の物件数10件の平均情報 *賃料は管理費・共益費を込みで表示しています。
賃料* 7.44 万円
単価* 0.27 万円/㎡( 0.89 万円/坪)

【賃料帯】*
最低賃料 5.90 万円 ~ 最高賃料 11.20 万円
最低単価 0.24 万円/㎡( 0.79 万円/坪) ~ 最高単価 0.43 万円/㎡( 1.41 万円/坪)

フクリパ調べ

福岡市地下鉄西新駅を中心に、半径1km内に上記条件の物件10件の平均値です。

平均賃料は7.44万円。福岡市早良区の同条件の家賃平均が6万円台ですので少し高めですが、文教地区かつ駅近という条件を鑑みると、非常に人気エリアなのもうなずけます。

周辺の分譲マンション相場:一人暮らし向け分譲マンションの相場は2,415万円

専有面積25㎡、築年10年、15階建ての5階の売マンションの相場です。

周辺の物件数5件の平均情報価格 2,415 万円
単価 65.1 万円/㎡( 215.1 万円/坪)

【価格帯】最低価格 750.00 万円 ~ 最高価格 4,280.00 万円
最低単価 34.03 万円/㎡( 112.49 万円/坪) ~ 最高単価 98.41 万円/㎡( 325.34 万円/坪)

フクリパ調べ

単身向け物件は、この10件のうち後半から広めになっていますので、あまり多くはない印象。単身の場合は、分譲よりも賃貸のニーズが高いのかもしれません。

周辺の賃貸マンション家賃相場:ファミリー向け賃貸マンションの家賃相場は20.26万円

専有面積90㎡、築年10年、15階建ての5階の賃貸マンションの相場です。

周辺の物件数10件の平均情報 *賃料は管理費・共益費を込みで表示しています。
賃料* 20.26 万円
単価* 0.25 万円/㎡( 0.83 万円/坪)

【賃料帯】*
最低賃料 17.00 万円 ~ 最高賃料 23.00 万円
最低単価 0.21 万円/㎡( 0.69 万円/坪) ~ 最高単価 0.29 万円/㎡( 0.97 万円/坪)

フクリパ調べ

周辺の分譲マンション相場:ファミリー向け分譲マンションの相場は5,614万円

専有面積90㎡、築年10年、15階建ての5階の売マンションの相場です。

周辺の物件数10件の平均情報価格 5,614万円
単価 69.6 万円/㎡( 230.2 万円/坪)

【価格帯】最低価格 3,780.00 万円 ~ 最高価格 7,500.00 万円
最低単価 48.47 万円/㎡( 160.25 万円/坪) ~ 最高単価 100.84 万円/㎡( 333.35 万円/坪)

フクリパ調べ

分譲マンションの福岡市平均との比較

西新校区は集合住宅が90%以上を占めており、単身向けもファミリー向けも、同じ早良区内でも比率は高め。賃貸、分譲ともに、単身向けもファミリー向けも早良区の相場より高めですが、駅近の条件を鑑みると、福岡市相場よりかなりコスパが良いので、結果的に人気が高まっています。

出典:アットホーム

生活情報:モールから公園まで、ショッピングも緑も楽しめる

グルメ・カフェ・ショッピング

>>ここは迎賓館?1972年創業の「珈琲 芽瑠辺(メルヘン)」、西新のクラシカル&ゴージャスなレトロ喫茶【福岡市早良区】

>>創業46年、親子二代で営む西新の老舗喫茶。ホットプレスサンドが人気の「珈琲伊藤」【福岡市早良区】

スーパー・コンビニ

西新校区の中心地となる福岡市地下鉄西新駅から半径1km内にスーパーが2つ(フードウェイ西新店/マックスバリュEXPRESS西新店)、コンビ二が2つ(ファミリーマート福岡西新駅店/ファミリーマート西新オレンジ通り店)あります。また、地元の商店やドラッグストア、100円ショップ、多数の飲食店などが集結している「西新商店街」もあるので、日常的なお買い物も、生活用品も近隣で十分賄うことができます。

>>商店街は〝20世紀の発明品〟だった!? 〝商都〟博多・福岡の商店街を見てみる>>西新商店街(サザエさん商店街通り 西新商店街連合会:福岡市早良区)

公園

姪浜校区には、公園が9軒あります。環境の要所要所に緑を感じる場所があるうえ海も近いので、自然の風を受けてのびのびとした子育てができそうです。

史跡・文化財

九州大学西新外国人教師宿舎/第3号棟市指定有形文化財(建造物)
大正13年(1924)に、福岡高等学校の教職員及び外国人教師のための宿舎として建設されました。現存する3号棟は、昭和2年(1927)に建て増しされたもので、平屋建ての洋風の家屋です。戦後、九州大学に移管された後も使用されました。1号・2号棟は老朽化により使用停止となりましたが、ほぼ当初の姿を留めている3号棟は保存され、新しい施設の一部に転用されることとなり、平成13年3月には市の有形文化財に指定されました。

西南学院大学博物館/県指定有形文化財(建造物)
設計はアメリカ出身の建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリーズで、大正10年(1921)に完成しました。レンガ積みの外壁で、窓周りに装飾を持つ重量感あるデザインが特徴です。当初は、西南学院中学部本館・講堂として建設されましたが、平成15年からは西南学院大学の博物館として利用されています。

元寇防塁(西新地区)/国指定史跡
鎌倉時代に元軍の襲来に備えて築かれた石垣です。西新地区の防塁は、発掘調査により、砂丘の上に粘土を敷いた上に石を積み上げていることがわかりました。現在は復元整備され、見学ができます。また、西南学院大学内でも発見され、その防塁は1号館内に移築復元して公開されています。

* * *

いかがでしたか?博多にも天神にもアクセス抜群で、賃貸の集合住宅が多いエリアが「西新校区」でした。文教地区、商店街があり、子育ても仕事の環境も妥協したくない若いファミリー層を中心に、全世代に人気の地域です。

※本記事内でご紹介する数字は公開時のものです。(福岡市の校区データ集は令和2年3月のものです)

参考:福岡市の校区データ集

https://www.city.fukuoka.lg.jp/shimin/community/life/blog_2.html

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