大津市の南郷小学校の児童たちが、いじめの防止や川遊びの怖さなどを伝えるオリジナル劇の上演に取り組んでいる。収録した劇は地元の人権イベントでも上映され、息の合った演技で観衆の心に訴えかけている。
劇に取り組んでいるのは、5月に同小学校児童の自主活動グループとして結成された「南郷スマイルボランティア」。4~6年の約70人が参加している。
11月中旬の昼休みに上演した劇は、いじめの防止を呼びかける2作品。そのうち1作は、友達3人のうち2人が残りの1人をわざと無視した後に「どっきりだ」と明かして悲しませると、「南郷戦隊スマイルレンジャー」が現れて「どっきりだといって許されるものじゃない」と諭して仲直りさせる内容。実際によく起こる児童同士のトラブルを基に、同小学校の教諭が台本を書いた。
10月下旬から練習や衣装作りに励んできたという児童たちは、せりふをしっかり暗唱して堂々と演じきった。この日の劇は収録され、南郷中学校であった地域住民らが集う人権イベントでも上映された。
7月の1学期終業式には、川遊びの危険性や、子ども同士でお金の貸し借りをしないことなど、夏休み中の過ごし方の注意点についても劇で伝えた。いじめ防止を訴える劇でスマイルレンジャー役を演じた6年の男児(12)は「緊張せず演じることができ、皆に伝わったと思う。実生活でもレンジャーのように注意ができるようになりたい」と話していた。