ジョコビッチ、グランドスラム初出場の18歳に苦戦も初戦突破。史上最多25度目のグランドスラム制覇狙う[全豪オープン]

ジョコビッチ、史上最多25度目のグランドスラム優勝へ初戦突破

1月14日、今年最初のグランドスラム「全豪オープンが開幕。男子シングルス1回戦が行われ、史上最多25度目のグランドスラム優勝を狙う第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク1位)が登場。予選勝者のディノ・プリズミッチ(クロアチア/同178位)を4時間1分の熱戦の末に6-2、6-7(5)、6-3、6-4で下し、2回戦進出を果たした。

同大会11度目の制覇、そしてマーガレット・コート氏を抜いて史上最多25度目のグランドスラム優勝を狙う36歳のジョコビッチは、男女混合の国別対抗戦「ユナイテッドカップ」(オーストラリア・パース、シドニー)でシーズンをスタート。その期間中には右手首の治療を受ける場面もあったが、今大会前の記者会見では「手首の調子はいい。回復する時間があったからね。練習では今のところ痛みもない」としている。

2019年から負けなしの全豪オープンで大事な初戦の相手となったのは、昨年の全仏オープンジュニアを制している18歳のプリズミッチ。今回が初めてのグランドスラム挑戦で、予選3試合を勝ち抜き初めての本戦出場となった。

試合は、序盤からプリズミッチが18歳らしい勢いのあるテニスで攻めたてる。だが、そのボールをジョコビッチはより厳しく狭いコースに配球。簡単なミスはなく、一球一球を質の高いショットでプリズミッチを追い詰めて試合を有利に運ぶ。第5ゲーム終了後には左太ももの治療でメディカル・タイムアウトを取ったプリズミッチから2ブレークを奪って6-2で第1セットを先取した。

だが、プリズミッチはセットを失ってもコートを駆け、粘り強くプレー。ミスの増えたジョコビッチは、第2セットをタイブレークで失ってしまう。なかなかリズムに乗れないジョコビッチは、第3セットには20本のアンフォーストエラーを数える。

それでも勝負所をきっちり抑えて、計3度のブレークに成功し6-3。71分かけて大きな1セットを取りきり、ジョコビッチの力強いガッツポーズと雄叫びが響いた。第4セットでは一気に畳みかけて4ゲームを連取。プリズミッチに1つブレークを返されたが、リードを守り切って6-4で2回戦進出を果たした。

試合時間は4時間1分の熱戦。辛くも勝利を手にしたジョコビッチは、固い握手を交わしプリズミッチに拍手。オンコートインタビューでも「今日彼が観客から受け取った拍手に値する。素晴らしい選手で、年齢の割に成熟している。大舞台の経験がないのにすごいパフォーマンスだった」と存在感を示した18歳を称えた。

2回戦でジョコビッチは、アレクセイ・ポピュリン(オーストラリア/同43位)とワイルドカード(主催者推薦)で出場のマルク・ポルマンズ(オーストラリア/同156位)の勝者と対戦する。

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