開館50周年記念特別展「漂泊の画家 不染 鉄 ~理想郷を求めて」開催【奈良県立美術館|奈良市】

開館50周年記念特別展「漂泊の画家 不染 鉄 ~理想郷を求めて」開催【奈良県立美術館|奈良市】

奈良県奈良市の『奈良県立美術館』にて、2024年1月13日(土)~3月10日(日)の期間で開館50周年記念 特別展「漂泊の画家 不染 鉄 ~理想郷を求めて」を開催。

不染鉄 《山海図絵(伊豆の追憶)》 大正14年(1925) 公益財団法人 木下美術館蔵

奈良県立美術館ではこれまで、「純情の画家 不染鉄展」(1996年)、「幻の画家 不染鉄」(2017年)と2度にわたり不染鉄(ふせん てつ)の回顧展を開催。その心に滲み入るような作品は、時代や世代を超え、人々に深い感動を呼び起こした。

開館50周年を記念する本展では、再度の開催を待ち望む声を受け、初期から晩年までの代表作を展示し、不染作品の魅力を改めて顕彰する。

不染鉄 《落葉浄土》 昭和49年(1974)頃 奈良県立美術館蔵

不染鉄(ふせん・てつ 1891~1976) プロフィール

明治24年(1891)東京・小石川で生まれ。

浄土宗の僧侶を父に持つが、絵描きを志すようになり、日本画家の山田敬中や日本美術院に学ぶ。その後一時は伊豆大島で漁師のような生活を送るが、大正7年(1918)に京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)へ進学すると、在学中に帝展で初入選を果たし、同校を首席で卒業して以降も、画家として確かな足跡を残した。

戦後は、奈良・正強高校(現・奈良大学附属高等学校)の校長として請われたのを機に同地に居住し、画壇とは距離を置きながら独自の道を歩む。郷愁漂う村落風景にはじまり、悠然とたたずむ富士の眺望や神聖な古寺の景観、そして神秘に満ちた海の風景から幻想的な夜の情景へと、遍歴を重ね、深まりを見せるその画境には、過去の想い出とともに、静穏な日々の営みを慈しむ、不染の理想郷的世界が投影されている。

不染鉄 《廃船》 昭和44年(1969)頃 京都国立近代美術館蔵

会期中のイベント

◆講演会「伊藤若冲と不染鉄の筋目描き~天才画家の秘密にせまる」
講師:青木芳昭氏(京都芸術大学大学院教授)
日時:2024年2月18日(日)14:00~(13:30開場・約90分)
場所:1Fレクチャールーム(60席・事前申込制)

◆美術講座「漂泊の画家 不染鉄」(仮題)
講師:松川綾子(奈良県立美術館 指導学芸員)
日時:2024年2月4日(日)14:00~(13:30開場・約60分)
場所:1Fレクチャールーム(60席・当日13:15から整理券配布、先着順)

◆奈良県立美術館学芸員によるギャラリートーク(作品解説)
日時:2024年1月20日、3月2日(いずれも土曜日)14:00~ 展示室にて

※上記イベントへの参加には当日の観覧券が必要です。

ギャラリー展示(入場無料)

「きたまち2023ーきたまちといろとインカレ」
企画:NPO法人文化創造アルカ
お問い合わせ:0742-22-9080

「漂泊の画家 不染 鉄 ~理想郷を求めて」開催概要

【開催期間】2023年1月13日(土)~3月10日(日)
【開催場所】奈良県立美術館(奈良県奈良市登大路町10-6)
【開館時間】9:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
【休館日】月曜日 ※ただし2月12日(月)、3月4日(月)は開館、2月13日(火)は休館
【観覧料金】一般1200円、高大生1000円、小中生 800円
※身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳をお持ちの方と介助の方1人、外国人観光客、留学生は無料
【問合わせ先】奈良県立美術館(0742-23-3968)

不染鉄 《思出之記》(「田圃」部分) 昭和2年(1927) 奈良県立美術館蔵

奈良県立美術館

  • 住所/奈良県奈良市登大路町10-6
  • 電話/0742-23-3968
  • 営業時間/9:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
  • 定休日/月
  • 駐車場/無(近隣に有料P有)

© 株式会社エヌ・アイ・プランニング