常に優勝を狙えるポジションに…浦和・新体制発表会見に復帰の宇賀神ら ヘグモ新監督「攻撃的にトライを」

新加入した(左から)佐藤瑶大、石原広教、井上黎生人、渡辺凌磨、宇賀神友弥、前田直輝、松尾佑介、武田英寿、早川隼平=14日、埼玉スタジアム

 浦和は14日、埼玉スタジアムで2024年新体制発表会見を実施した。田口誠代表は「単年度の成果にとどまらず、常に優勝を狙えるポジションに位置し続けるチームづくりを目指していく」と力を込めた。

 今季の新加入選手はユースから昇格するMF早川隼平を含め12人。昨季ベルギー1部のKVCウェステルローに期限付き移籍していたMF松尾佑介(川口市出身)が1年ぶりに復帰。水戸に期限付き移籍していたMF武田英寿は2年半ぶりに戻ってきた。一度浦和を退団し岐阜に移籍していたMF宇賀神友弥(戸田市出身)は2年ぶりの再加入となった。

 名古屋からはFW前田直輝(さいたま市出身)、FC東京からMF渡辺凌磨(東松山市出身)、京都からDF井上黎生人、湘南からDF石原広教、G大阪からDF佐藤瑶大が加入した。新外国人選手のFWチアゴサンタナ、ソルバッケン、MFグスタフソンは参加しなかったが、ファン・サポーターへ向けビデオメッセージを送った。

 ノルウェー出身のヘグモ新監督は就任会見で「選手はハングリー精神を持ち、勇気を持って攻撃的にトライしてもらいたい」と意気込みを語った。西野努スポーツダイレクターは「今シーズンに関しては攻撃力の増強を監督、チーム編成でもテーマにした」と新しいサッカーへの期待を口にした。

■あふれる浦和愛/前田

 地元浦和出身の29歳は、特別な思いで赤いユニホームに袖を通した。「浦和は僕にとって故郷でもあり、ホームタウン。(クラブを)身近に感じていたし、皆さんに認めてもらえるように頑張っていきたい」と浦和愛があふれた。

 J1リーグ185試合35得点の実績に加え、海外クラブでのプレー経験も持つ。「右サイドの1対1では負けられない。長所として見てもらいたい」と右ウイングでのプレーをイメージ。攻撃の万能選手がスタメン争いに割って入る。

■夢実現し、気合十分/渡辺

 東松山市出身の攻撃的MFが「夢だった」と話す浦和加入を喜んだ。「幼少期から浦和レッズを見て育った。いずれはこのチームでプレーしたいという思いがこのような形でかなったことはうれしい」と笑顔を見せた。

 チームのエンブレムを背負う責任にも「勝者のメンタリティーがあるチームに入ることは僕が望んでいたこと。重みはこれから感じていく」と気合は十分。前橋育英高(群馬)時代の盟友である小泉、吉田との共闘も待ち遠しい。

■スタメン意欲、大きな存在に/宇賀神

 「一度浦和を退団して、まさかこういう形で帰ってくるとは思っていなかった」と本人も驚く再加入だった。会見では緊張する選手たちをよそに、ベテランの本領を発揮。滑らかな口調で会場の雰囲気を盛り上げた。

 チームのまとめ役を買うが、ベンチメンバー争いでも引く気は一切ない。「引退しにきたわけではないので、しっかりポジションをつかむ」。J1優勝が心残りだという35歳のベテランは、ピッチ内外で頼れる存在となりそうだ。

【新加入選手一言】

■チームになじみたい/DF石原  オファーが来た時にレッズを断る理由はないと思いここに来た。一日でも早くチームになじんで偉大な先輩たちを脅かす存在になりたい。

■深く広く視野持つ/DF井上  自分の長所だけではなく、深く広く視野を持って幅を広げていかないといけない。シュートブロックとカバーリングは誰にも負けない自信がある。

■スタメン取りたい/DF佐藤  昨季Jリーグベストイレブンの2人のセンターバックがいるけど、僕が必ずスタメンを取りたい。一番の強みは空中戦と人に対する強み。

■ピッチ姿楽しんで/MF松尾  (ベルギーで)いろいろな部分を学べた。いい選手がそろっているので、さまざまなことを吸収したい。ピッチでの姿を楽しんでもらいたい。

■自分の武器は左足/MF武田  2年半レンタルに出て1シーズン試合に出ることを経験できた。自分の武器は左足のキックだったりボールを扱うことなので、そこを存分に出せたら。

■フレッシュさ出す/MF早川  昨季1年間トップチームに帯同させてもらって、このエンブレムを背負って戦える幸せを感じた。一番若手だしフレッシュな姿を常に出していきたい。

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